川崎小珠「全員が自信をもってリングにアタックできている」 開志国際(新潟県)
「U18日清食品 北信越ブロックリーグ2023」は、12月10日に女子の最終戦が行われ、開志国際(新潟県)は、高岡第一(富山県)に100-76で勝利し、2勝2敗の3位で大会を終えました。 開志国際は2014年の創部から夏も冬も全国大会に出場し続けている強豪ですが、チームを率いる西村渉コーチはこの夏に就任したばかり。そういった意味でも、「U18日清食品 北信越ブロックリーグ2023」が持つ意味はとても大きかったようです。
「強いチームとの試合だからこそ、見えてくるものも多いです。一番の目的はチームを底上げすること。なるべくタイムシェアをしながら戦って、どの選手がどの程度の力を発揮できるのか、見極められるいい機会になりました」 「県外のチームと戦えるメリットは大きい」と、西村コーチの言葉に同調する川崎小珠選手も、リーグ戦の結果を踏まえてキャプテンとして冷静にチームの現状を分析します。「高さを生かした攻撃は自分たちの強みですが、その良さを徹底して出せるようにならないといけません。加えて、我慢する時間帯に我慢しきること。あらためてそういった部分を突き詰めていく必要があると分かりました」 最終節の前日に行われた県立足羽(福井県)戦には71-95で敗れました。サイズでは上回りながらも、トランジションの速さに翻弄され、強みである留学生の高さを生かした攻撃も思うように機能させられませんでした。
それでも、川崎選手は攻守に存在感を発揮。パワーフォワードとしてインサイドでパスを受けてアシストしたり、リバウンドを何度も制したり、さらには3ポイントシュートを決めてチームを引っ張りました。 そんな頼れるキャプテンについて西村コーチは、「私にとっての『ミニコーチ』です」と言います。と言うのも3年前、川崎選手が中学3年生の時に2人はU15のクラブチーム『NIIGATA PHOENIX』で師弟関係を築いていたからです。新型コロナウイルス感染症の影響で全国中学校バスケットボール大会の県予選が中止となり、Jr.ウインターカップ出場を目指して立ち上がったチームでした。県予選を突破し、全国への扉を開いたものの、またしてもコロナ禍の影響を受け無念の出場辞退に終わっています。
あれから3年。運命的な再会を果たした2人は『以心伝心』でチーム強化に励んできました。「川崎はあえて言葉にせずとも、私のバスケを理解し、周囲の選手に伝えてくれています」と、西村コーチは教え子との信頼関係を語ります。 一方で川崎選手は「西村コーチ体制になって、たくさんの練習を重ねてきて、今はコートに立つ全員が自信をもってリングにアタックできています」と言います。「そこが一番変わった部分。その良さを存分に発揮していきたいです」
3年前は自分たちにコントロールできない形で全国大会でプレーできなかった2人は、今まさに完全燃焼でバスケに打ち込んでいます。
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