U18日清食品 四国ブロックリーグ2023 女子 大会レポート チャンスをつかみたい! リーグ戦で生まれた意識の変化 聖カタリナ学園(愛媛県)
「U18日清食品 四国ブロックリーグ2023」女子には4県から8チームが参加し、9月9日から12月10日までで1回戦総当たりのリーグ戦を行いました。
「U18日清食品 四国ブロックリーグ2022」を全勝で優勝した制した聖カタリナ学園(愛媛県)は、今大会でも強さを発揮。済美(愛媛県)と6勝1敗で並びましたが、直接対決で79-64と勝利していたことで2大会連続の優勝が決まりました。 岩佐妃花キャプテンは、2年連続で「U18日清食品 四国ブロックリーグ」を経験しました。「公式戦なので気が抜けないし、プレーの強度も高くしなければ勝てません。
土日のリーグ戦を終えるとすぐに次の試合に向けた準備に入るので、気を抜く余裕がなくて精神的に結構ハードでした。その中で自分たちのダメなところが出て、それを修正して次の試合を戦うのはとても良い経験になったと思います」 そんな岩佐キャプテンが今大会で特に印象に残る試合として挙げたのが、2戦目の英明(香川県)との試合です。「前半は自分たちの流れでリードできたのですが、後半に流れが悪くなると自分たちで立て直すことができず、勝ったのですが反省の多い試合でした。英明さんとは四国新人で勝っているのですが、それが納得できる内容ではないので、また対戦したいと思っていました。そこでまた自分たちのダメなところが出た、悔しい試合でした」
トーナメントであれば「内容は悪くても勝てて良かった」と、すぐ次の対戦に頭を切り替えますが、リーグ戦では次の試合までに1週間あります。そこで悪かった点を振り返り、どう改善すべきかをチームで考えたそうです。岩佐キャプテンは「勝てても接戦の試合ばかりで、課題は毎回ありました。試合のたびにそこに向き合ったことでチームの実力が高まりました」と話します。
悔しかった点は「本当は下級生をもっとプレーさせてあげたかったんですけど、接戦ばかりでその余裕がありませんでした」とのこと。それでも田村佳代アシスタントコーチは、リーグ戦で下級生を中心に多くの選手の意識が変わり、プレーも良くなったと言います。「リーグ戦で自分が試合に出るとイメージできるだけでモチベーションになり、普段の練習の向き合い方が変わります。下級生の選手が練習ノートに『チャンスをつかみたい!』と書いたり、多くの選手に良い変化がありました。それはプレーの面よりも、意識の面で顕著だったと感じます」
2位は6勝1敗で聖カタリナ学園と並んだ済美で、唯一の黒星を喫した相手が同県のライバルだったことで2位となりました。サイズがなくても運動量で相手を上回り、選手とボールが動く高速バスケは「U18日清食品 四国ブロックリーグ2022」に続いて今大会でも見る者を魅了しました。特にまだ留学生プレーヤーの少ない四国で、留学生を擁する高知中央(高知県)をスピードで凌駕して76-68と上回った試合は、済美伝統の特徴あるバスケスタイルが素晴らしい形で機能した好ゲームとなりました。
公益財団法人日本バスケットボール協会は、2021年度に「U18日清食品 関東ブロックリーグ」を新設し、2022年度に「U18日清食品 トップリーグ」を新設するとともに、「U18日清食品ブロックリーグ」を関東、東海、中国、四国の4つへと拡大しました。2023年度は東北、北信越、近畿を増設して全国7ブロックでの開催に。今後も「U18日清食品ブロックリーグ」は、トーナメント形式の大会とは異なる一定の試合数が確保された中で競技に取り組み、これまでとは異なる習慣を身につけ、試合に臨む準備を反復できる仕組みを構築することで、さらなる競技力の向上を目指していきます。
U18日清食品 四国ブロックリーグ2023 女子 順位表
1位 6勝1敗 聖カタリナ学園(愛媛県)
2位 6勝1敗 済美(愛媛県)
3位 4勝3敗 高知中央(高知県)
4位 4勝3敗 英明(香川県)
5位 4勝3敗 県立富岡東(徳島県)
6位 2勝5敗 県立岡豊(高知県)
7位 2勝5敗 県立高松南(香川県)
8位 0勝7敗 県立城北(徳島県)
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