「チームの大黒柱としての自覚」
福岡大学附属大濠 #8 渡邉伶音
「U18日清食品トップリーグ2023」第4週、10月30日(日)に新潟市東総合スポーツセンターで中部大学第一(愛知県)と福岡大学附属大濠(福岡県)の戦いが行われました。
試合開始直後からフィジカルなディフェンスの応酬に。第1クォーター中盤までは拮抗した展開となりました。先にリードを奪ったのは福岡大学附属大濠です。早めにベンチメンバーをコートに送り出していくと男子U16日本代表の#11村上敬之丞選手(1年/181cm)がドライブから得点。さらに男子U19日本代表の#8渡邉伶音選手(2年/204cm)がゴール下で強さを見せて20-11とリードを作ります。
福岡大学附属大濠は第2クォーターに入っても小まめに交代し、ディフェンス強度を保つと#6村上騎士郎選手(3年/179cm)が連続して3ポイントシュートを成功させるなどでリードを広げます。
一方、中部大学第一は、得意の早い展開に持ち込んで状況打開を図ります。すると#11住友笑恵人選手(1年/187cm)が良い形で3ポイントシュートを決めましたが、その後もなかなか得点に結びつきつきません。ハーフタイムで福岡大学附属大濠の41-21となります。
福岡大学附属大濠は後半に入っても主導権を渡しません。着実に得点につなげていくと、#14高田将吾選手(2年/189cm)、#8渡邉選手が3ポイントシュートを成功。さらにリードを広げて第4クォーターを迎えます。
ここまで苦しい状況が続いた中部大学第一でしたが、やっと流れを掴みます。ゾーン・ディフェンスが奏功すると#8トゥレ サリウ選手(2年/206cm)がインサイドで得点につなげて開始約3分で13-0というランを作りました。すると#4前田凌侑選手(2年/192cm)、#5高岡春吾選手 (1年/190cm)が3ポイントシュートを決めるなどアウトサイドの攻撃も生きてきます。
結局、最終クォーターは21-12と本来の力を見せつけましたが、福岡大学附属大濠が81-55で3勝目を挙げました。10分以上の出場時間が11人とタイムシェアで戦った福岡大学附属大濠ですが、大きなポイントとなったのが#8渡邉選手のインサイドでの頑張りです。留学生を相手にフィジカルで負けずに得点し、ファウルを引き出してフリースローで追加点。ドライブも決めると3ポイントシュートも決めてしまうなど多彩なプレーを見せました。
今週末の試合では“1対1で点を取る”というテーマを持っていたと言う#8渡邉選手は「まだまだですが、留学生とマッチアップしている中で昨年よりもはるかに自信を持ってプレーできていると感じます」と収穫があったと笑顔を見せます。
自信が芽生えてきた背景には、この夏の経験がありました。「インターハイ予選でケガをしてしまってチームが敗退。それでも片峯聡太ヘッドコーチはFIBA U19バスケットボールワールドカップ2023に送り出してくれました。昨年はプレーで恩返しできなかったという悔しい思いもあったので、練習の質を上げて取り組んできました。自分はエースでもエースガードでもありません。それでもリバウンドを取り続けてインサイドで決め続ければ負ける試合はないはずです。自分がこのチームの大黒柱だと思ってプレーします」と強い決意を語ってくれました。
片峯ヘッドコーチは「結果は問いません。もっと自分のボールを寄越せというくらいなってほしいです」とさらなる成長に期待しています。目指すは1学年上で共に戦っていた先輩、川島悠翔(NBAグローバルアカデミー/200cm)選手です。「1年間一緒に過ごしてきましたが、同じようなサイズがある悠翔さんは、メンタル面でもプレー面でもチームを引っ張っていました。もっと近づけるようになりたいです」と語ります。成長を続ける#8渡邉選手が残る3試合でどんな活躍を見せるか。目が離せません。
「U18日清食品トップリーグ2023」は「U18日清食品リーグ公式YouTube」と「バスケットLIVE」で全試合ライブ配信中です。(※バスケットLIVEはシステムメンテナンス等により、一部試合のライブ配信が行われない場合があります。)
また、スポーツナビでも一部試合を配信しております。日本中を “沸かす” U18世代国内最高峰の戦いを是非会場、または配信にてご観戦ください。
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