「あと2試合、力を出し切って勝ちたい」
聖和学園 #12 竹本歩生
「U18日清食品トップリーグ2023」群馬県の高崎アリーナでの3連戦最終日となる10月9日(月・祝)の第1試合は、ここまで3勝2敗の岐阜女子(岐阜県)と、1勝3敗の聖和学園(宮城県)の顔合わせとなりました。初日に札幌山の手(北海道)を下して勝ち星が先行した岐阜女子はその流れをさらに加速させたいところ。一方の聖和学園は初日、2日目と連敗を喫しており、リーグ戦後半戦に向かって上昇の機運をつかむためにも大切な試合となります。
前日の大阪薫英女学院(大阪府)戦では、#8内田理香選手(2年/178㎝)が22得点、10リバウンド、#9阿部友愛選手(2年/175㎝)が22得点、7リバウンド、#12竹本歩生選手(2年/163㎝)が9アシストと、チームの主軸としてそれぞれの仕事でしっかりと数字を残しています。それに加えて、ベンチスタートの#13齋藤凌花選手(1年/164㎝)が36分を越える出場時間で10得点、2リバウンド、3アシスト、1スティールと、積極的にボールに絡むプレーを見せたのも好材料となっています。
試合は、聖和学園が竹本選手のスティールからのすばやいドライブで先制。しかし、岐阜女子は#8ジュフ ハディジャトゥ選手(3年/186㎝)のゴール下に加え、#4絈野夏海選手(3年/172㎝)、#5柴田緑選手(3年/176㎝)、#6安藤美優選手(2年/171㎝)、#13荒谷羽音選手(3年/167㎝)が次々に3ポイントシュートを決め、第1クォーターから主導権を奪取。前半を終えて57‐33と大きなリードを奪います。
苦しい展開の聖和学園ですが、点が取れる司令塔としてここまで奮闘を見せたのが先制点を決めた竹本選手。3ポイントシュート1本を含む9得点、2リバウンド、そしてアシスト、スティール、ブロックが1本ずつ。持ち前の機動力を生かし、ボールに絡む積極的な姿勢を示しました。しかし、後半に入っても岐阜女子はハディジャトゥ選手の高さや各選手の高確率のシュートで着実に加点。聖和学園も内田選手、#4高瀬ゆのか選手(3年/175㎝)らが仲間のつないだボールを必死にゴールへと運ぶ奮闘で追い上げを試みますが、点差を埋めるには至らず。96‐69で岐阜女子が勝利を収め、U18日清食品トップリーグ2023の勝ち越しを決めました。
聖和学園の小野裕コーチは、惜しくも勝ち星を挙げられなかった今回の3連戦を振り返り、「強豪チームとの3連戦というのは今までにない経験です。僕らは挑戦者で、高さや速さ、駆け引きのうまさといった普段はなかなか体感できないものをここで得ることができました」と前向きに捉えていました。そのうえで、「選手たちが負け続けていることをどう捉えて、それをどのように次の試合に還元していくかが大切。気持ちを切り替えて、残り2戦も全力でぶつかっていってほしい」と語ります。
竹本選手はこの試合で最終的に11得点、4リバウンド、2アシストを記録。特に2ポイントシュートは4/4と、チャンスで確実に点に結び付ける確かなシュート力を見せました。しかし、「対戦したチームのガードの選手はみな、たくさん攻めてシュートを決め、厳しいディフェンスもしていました。自分に足りないものを見付けることができたので、これからしっかり取り組んでいきたい」と多くの課題を見付けた模様。小野コーチも、「ケガもあって少し休んだ時期がありましたが、コンディションを上げて責任感が付いてくれば、自分で決め切るシュートがもっと打てる選手」と竹本選手の可能性に期待を寄せています。
次のリーグ戦までは約1か月間のインターバルがあります。この3連戦で得た経験も踏まえた練習やミーティングで、竹本選手も、そしてチームも次戦ではきっと成長した姿を見せてくれるはず。「あと2試合、自分たちのできることを精いっぱいやって、力を出し切って勝ちたい」。竹本選手は力強く語り、コートを後にしました。
「U18日清食品トップリーグ2023」は「U18日清食品リーグ公式YouTube」と「バスケットLIVE」で全試合ライブ配信中です。(※バスケットLIVEはシステムメンテナンス等により、一部試合のライブ配信が行われない場合があります。)
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