米村藍「得点でチームに貢献したい」 県立山形中央(山形県)
県立山形中央(山形県)の魅力は、選手一人ひとりが高いスキルを持っていることに加え、チームバスケをしっかり遂行しながらその個性を発揮できる点です。全員が積極的に1対1を仕掛け、他の選手もスペーシングを取ることで連動したオフェンスを展開し、3ポイントシュートを確率良く沈めていきます。
県立山形中央が掲げた今大会のテーマは『2ポイントシュート』。茂木卓矢ヘッドコーチは言います。「インターハイでは相手に留学生もいてサイズがあったので、かなり3ポイントシュート偏重で戦いました。今は3ポイントシュート成功率が上がり、チームとしても自信を持てているので、今回のテーマはペイントアタックの2点にチャレンジすることです」 実際にコート上の5人がポジションにこだわらずペイントアタックを仕掛け、相手ディフェンスをゴール下に引き寄せたところで外にパスを出すことで、ワイドオープンのチャンスを数多く作り出しました。攻撃のバリエーションを増やすとともに、3ポイントシュートというチームの強みをより生かす工夫です。
個々のスキルの高さが印象的な県立山形中央で、スコアラーとして特に目立っていたのが、2年生エースの米村藍選手です。インターハイでの米村選手は1試合30得点を記録、この時は3ポイントシュート8本を決めています。 「私は2、3番のポジションで試合に出ることが多いです。そのポジションは得点がすごく重要ですし、得点でチームに貢献したいと思っているので、どんどんシュートを狙っています」と米村選手が語ったように、88-67で勝利した県立秋田中央戦(秋田県)でも、ペイントアタックからのフローターにレイアップ、そして3ポイントシュートなどで、次々と得点を重ねました。
米村選手の強みは広いシュートレンジとその決定力にありますが、レッグスルーからの3ポイントシュートを軽々と決めるなどボールハンドリングにも目を見張るものがあります。米村選手は「このチームではよく1対1の練習やスキル練をしていて、技術をすごく大事にしています」と言い、「技術にも一人ひとり持ち味があって、今の試合ではその持ち味をそれぞれが生かすことができていたと思います」と続けました。
そのスキルと得点力に目が行きがちですが、米村選手は「得点を取ることは自分の仕事」としながらも、注目してほしいプレーにはそれ以外を挙げます。「ディフェンスやルーズボール、リバウンドは誰一人手を抜いたらダメなところ。私もそこは絶対に怠らないと決めて臨んでいます。得点も見てほしいですが、ハッスルプレーもしっかりやっているので見てほしいです」
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