古山幸聖「みんなが攻めやすいように意識して」 桐光学園(神奈川県)
桐光学園(神奈川県)2年生の古山幸聖選手は、188cmの長身ガードです。「U18日清食品 関東ブロックリーグ2023」の文星芸術大学附属(栃木県)との試合では、鋭いドライブから繰り出す得点や、長い手足を生かしたディフェンスで74-66の勝利に貢献しました。それに加えて印象的だったのは、オンボールのスクリーナーを呼んだり、相手のディフェンスに応じて他の4選手のポジショニングを細かく調整したりするなど、ハーフコートオフェンスの組み立て役としてのリーダーシップでした。 古山選手が桐光学園でガードとしてプレーするようになったのは昨年の冬からで、司令塔としての経験が豊富なわけではありません。高橋正幸ヘッドコーチは「チーム事情で1番ポジション(ポイントガード)の選手が不在だったので、フォワードの彼を起用してみると、プレーがどんどん良くなっていったので、そのままポイントガードとして使うようになりました」と説明します。
文星芸術大学附属戦ではエースの大竹陸翔選手が欠場していたため、彼が担う得点を奪うことにフォーカスしていたという古山選手ですが、それでもゲームコントロールの能力は随所に発揮されていました。「これまでの試合では、焦ってしまうとスペースが狭くなって全然攻められなくなっていました。自分がそこで指示を出すことで、みんなが攻めやすいように意識してプレーしました。調子の良かった福永(淳也)さんと島村(俊乃介)さんもしっかり生かせました」と試合を振り返りました。
中学3年の時、中学校の部活を引退した後に所属したジュニアユースチームでガードをやった経験があるという古山選手。高橋ヘッドコーチから「ガードをやってみないか?」と言われた当時の驚きを「得点を取ることしか考えていなかったので、ちゃんとゲームコントロールできるか不安でした」と振り返ります。 それでも今はこのポジションで自分の強みを発揮することを第一に考え、前向きに日々の課題に取り組んでいます。参考にしている一人がNBAプレーヤーのルカ・ドンチッチで「身体の使い方だったり、視野が広くて味方を見つけるのがうまいところを尊敬しています」と言います。
また「第19回アジア競技大会」で日本代表のポイントガードを務めた齋藤拓実選手のプレーも「とてもかっこいいと思いました」と話します。名古屋ダイヤモンドドルフィンズでプレーする齋藤選手は桐光学園のOBでもあり、古山選手はそのプレーから大いに刺激を受けています。
その古山選手は、現在188cmの身長がまだ伸びているとのこと。今後の目標に「日本代表でプレーすること」を掲げています。高橋ヘッドコーチが「学ぶべきことはまだたくさんありますが、楽しみなところばかりです」と期待を寄せる将来有望な大型ガードは、「U18日清食品 関東ブロックリーグ2023」でのプレーを通して才能を開花させようとしています。
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