大森康瑛「改善点を見つけてアジャストする」 サンロッカーズ渋谷U18(関東バスケットボール協会推薦枠)
「U18日清食品リーグ」は2021年の創設以来、毎年進化を遂げていますが、今年も大きな変化がありました。これまで参加が高校チームのみでしたが、B.LEAGUEクラブののU18ユースチームが初めて加わったのです。 関東バスケットボール協会推薦枠として「U18日清食品 関東ブロックリーグ2023」に初出場したサンロッカーズ渋谷U18は、創設3年目ながらメキメキと実力を伸ばしているチーム。長身オールラウンダーの大森康瑛キャプテン、U12時代からサンロッカーズ一筋でプレーするポイントガードの松下湊人選手を軸に、組織的なバスケットボールを展開します。
大会への参加を知った時のことを、大森選手はこのように振り返ります。「これまでも練習試合では関東の強い高校と対戦していますが、公式戦と練習試合はかなり違います。スケジュール的にはタイトでもすごくいい経験になると、僕だけでなくみんなが思っています。個人的にもいろんな相手と戦うことで多くの技術を試すことができ、改善点を見つけてアジャストするこの大会は、すごくいい成長の機会です」 10月8日に対戦したのは、多彩なディフェンスパターンを備えた桐生第一(群馬県)。サンロッカーズ渋谷U18は桐生第一の試合映像から一つひとつのディフェンスの特徴と攻め方を洗い出し、その対策をコート上の5人が遂行することで、78-61で大会初勝利を挙げました。
コートのどこからでもオフェンスを仕掛けられる大森選手が、この日は主にインサイドにポジションを取ったのも、このスカウティングによるものです。大森選手は「桐生第一の仕掛けるゾーンディフェンスが分かっていたので、193cmの僕と195cmの拓海くん(井伊拓海選手)をインサイドに置いて攻める練習をしていました」と説明します。 都内の高校で長年指導してきた森茂達雄ヘッドコーチは、高体連とユースのバスケットは全くの別物だと話します。「高校バスケはオールコートのトランジションバスケットや個の力を生かしたオフェンスをするチームが多いですし、ユースはプロのような戦術を駆使してハーフコートでしっかり戦うチームが多いです。レベルの高い公式戦でその違いを選手たちが経験できるのは、とても大きなことだと思います」
そして、「U18日清食品 関東ブロックリーグ2023」で目指すべきものをこう語ります。「リーグ戦は『とりあえず1点でも勝っていればいい』ではなく、次につながる試合をすることが大事だと考えています。例えば相手へのアジャスト。1週間後には全く違うタイプの相手と戦わなければいけないという中で相手にアジャストしていく。ベンチも選手も、どうしたら成長につながる試合ができるかを考えながら戦っていきたいです」
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