U18日清食品 東海ブロックリーグ2023 男子 大会レポート チームの結束を武器に、緊迫した状況を楽しむ 高山西(岐阜県)
「U18日清食品 東海ブロックリーグ2023」男子には8チームが参加し、8月9日から24日までで1回戦総当たりのリーグ戦が行われました。 1日2試合を2度含む7試合すべてに勝利し、大会を制したのは高山西(岐阜県)でした。3試合目の美濃加茂(岐阜県)との同県ライバル対決を、ロースコアの展開に持ち込むディフェンス勝負の末に73-68で競り勝ったのが大会のカギに。全勝で迎えた8月24日の最終戦では安城学園(愛知県)相手に大苦戦を強いられましたが、2点ビハインドで迎えた最後の攻めで、北澤史琉選手とのピック&ロールからアデルシ ジェシー選手が値千金のバスケット・カウントを獲得。ボーナススローもきっちり決めて逆転勝利を飾り、同時にリーグ戦の優勝を勝ち取りました。
高山西は岐阜県の男子で初めて留学生プレーヤーを受け入れたチームで、2019年のウインターカップが全国大会初出場。その後、美濃加茂と富田も留学生プレーヤーを加えて、岐阜県ではこの3チームが高いレベルでしのぎを削りながら、チーム力を高めてきました。その中での高山西の特色を打江謙二ヘッドコーチはこう語ります。「真面目に頑張れる子がウチには来てくれるので、チームとして精神的な部分が安定しています。チームの中でライバル心を持ちながら上下の隔たりもなく、純粋にバスケを楽しむ中で成長してくれます」 この「U18日清食品 東海ブロックリーグ2023」でも、高山西の選手たちのコミュニケーション能力の高さは随所に見られました。上級生と下級生、先発とベンチの分け隔てなく、全員が声を出して、自分の役割をしっかりと認識して行動していました。留学生プレーヤーもチームの和に溶け込み、コート内外での笑顔が印象的でした。キャプテンの北澤選手にこのリーグ戦での収穫を問うと、試合内容や優勝という結果よりもチームの結束力を挙げました。「接戦で緊迫したゲームになると、最後に集中力が続かなくなると思うんですけど、そこで3年生が踏ん張って、みんながついてきてくれました。接戦になる試合でも勝ち切れたのは、それが理由だと思います」
昨年大会には出場できなかった高山西にとっては、昨年の分まで試合を楽しむことができ、さらに全勝優勝で自信を深める夏となりました。 美濃加茂と桜丘(愛知県)は5勝1敗と並んだ状態で、8月24日のリーグ最終戦で勝てば2位の直接対決を戦いました。
美濃加茂と桜丘(愛知県)は5勝1敗と並んだ状態で、8月24日のリーグ最終戦で勝てば2位の直接対決を戦いました。美濃加茂は第3クォーター終了時点で12点をリードしていましたが、第4クォーターに桜丘の猛追を浴びることに。それでも林龍幸ヘッドコーチが「2年生次第のチーム。彼らが「U18日清食品 東海ブロックリーグ2023」を通じて自分の仕事を理解して成長してほしい」と語っていた通りに、チームの底上げにエースの北條彪之介選手の活躍があり、85-80と接戦を制して2位になっています。
公益財団法人日本バスケットボール協会は、2021年度に「U18日清食品 関東ブロックリーグ」を新設し、2022年度に「U18日清食品 トップリーグ」を新設するとともに、「U18日清食品ブロックリーグ」を関東、東海、中国、四国の4つへと拡大しました。2023年度は東北、北信越、近畿を増設して全国7ブロックでの開催に。今後も「U18日清食品ブロックリーグ」は、トーナメント形式の大会とは異なる一定の試合数が確保された中で競技に取り組み、これまでとは異なる習慣を身につけ、試合に臨む準備を反復できる仕組みを構築することで、さらなる競技力の向上を目指していきます。 」
U18日清食品 東海ブロックリーグ2023 男子 順位表
1位 7勝0敗 高山西(岐阜県)
2位 6勝1敗 美濃加茂(岐阜県)
3位 5勝2敗 桜丘(愛知県)
4位 4勝3敗 四日市メリノール学院(三重県)
5位 3勝4敗 安城学園(愛知県)
6位 2勝5敗 浜松学院(静岡県)
7位 1勝6敗 浜松開誠館(静岡県)
8位 0勝7敗 県立四日市工業(三重県)
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