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U18日清食品リーグ

庄野琴音「5人が連動するバスケに磨きを掛けたい」
県立富岡東(徳島県)

レポート
U18日清食品 四国ブロックリーグ2024

昨年のインターハイ、県立富岡東は徳島県勢初のベスト8と躍進しました。そのバスケは至ってシンプルで、全員で走り、空いたらシュートを放ち、全員でリバウンドを取りに行く。それをコート上の5人が連動して行うスピーディーな展開が持ち味です。

8月17日、「U18日清食品 四国ブロックリーグ2024」の初戦では済美(愛媛県)と対戦。こちらもスピードを生かして戦うチームですが、富岡東はただスピーディーに走るだけでなく、シュートやリバウンドに行く積極性で上回り、89-66の快勝を収めました。

西田良裕ヘッドコーチは県立富岡東のバスケをこう説明します。「ウチが勝つにはディフェンスとハードワークとトランジション、5人の連動です。ボールを止めてピックから切って崩してもなかなか全国では通用しません。『当たり前のことを当たり前にやる』バスケをどこまで突き詰められるかです」

『当たり前のことを当たり前にやる』。簡単そうに見えても実際にやるのは難しく、高いレベルで40分間やり通すとなると至難の業です。それでもこのスタイルを長らく貫く県立富岡東では、選手たちが長い時間を掛けてコート上で表現できるようになっていきます。

U18日清食品トップリーグ レポート画像

その一人が2年生の庄野琴音選手です。トランジションにはリバウンドが必要で、思い切ってシュートを打つにもリバウンドへの信頼感が求められる中、サイズのない県立富岡東の中では169cmと高さのある庄野選手がインサイドで身体を張り、リバウンドを取った後にはガード陣に負けず前へと走っていきます。

「身長の低いチームの中だと私は背が高いほうなので、リバウンドとルーズボールを徹底するよう意識しています」と話す庄野選手は、ハッスルだけでなく声出しでも目立っています。とりわけ大きな声を出すわけではありませんが、最後尾から常にコート上の出来事を把握し、チームメートに細かなポジションの修正を指示します。

「コーチからは声が大事だと言われています。私たちは攻めるのも守るのもチームで連動するので、やっぱりそれは声からだと思います」と庄野選手。上級生に指示を出すことも多いですが、「先輩からも『間違ってもいいから声を出して、全員で合わせられるようにしよう』と言われています」と、臆するところはありません。

U18日清食品トップリーグ レポート画像

インターハイでは1回戦で県立石川(沖縄県)に敗れ、2年連続の躍進とはなりませんでした。出だしでつまずき、第2クォーター以降は互角以上の攻防を繰り広げながらも敗れたこの試合を、庄野選手は「普段できているようなことができませんでした。いつも通りの力が出せていれば勝てたと思います」と振り返ります。

それでも西田ヘッドコーチによれば「最初から最後まで5人が連動するのは難しいです。そこがちょっと足りなかった」と話します。足りない部分は日々の練習で積み重ねていくしかありません。

西田ヘッドコーチは「当たり前のことを当たり前にやる、その練習をしています。ドリル練習を繰り返すよりも、実戦の中で当たり前のことを当たり前にしていきたい」と語ります。そんな県立富岡東にとって、「U18日清食品 四国ブロックリーグ2024」は、自分たちのバスケの習熟度を高める絶好の機会となります。

まだリーグ戦は始まったばかり。庄野選手は「足が止まってしまい自分たちのバスケができなくなる時がありますが、そこでもっと声を出して盛り上げればやれると思います。ディフェンス、リバウンド、オフェンスと5人がいつも連動するバスケに磨きを掛けたいです」と抱負を語ってくれました。

「U18日清食品ブロックリーグ2024」 会場での観戦情報

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