高尾ショーン「このリーグで結果を出して自信をつけたい」
桜丘(愛知県)
8月13日、桜丘は「U18日清食品 東海ブロックリーグ2024」の初戦を迎えました。県立津工業(三重県)との初戦では、序盤から攻守にアグレッシブなプレーでリードを奪い、そのまま78-68の勝利を収めています。
攻守にハッスルする姿が目立ったのは高尾ショーン選手。桜丘はディアィ シェイク トゥーバ フェイ選手とジェイ ムハメド選手の留学生プレーヤーを擁しますが、下級生の2人にインサイドの攻守を任せるのではなく、パワーフォワードの高尾選手が身体を張り、彼らを楽にプレーさせる配慮が見られます。
桜丘は今夏のインターハイ出場を逃しています。「インターハイ予選に負けた悔しさはまだあります。ですが、その代わりにこの『U18日清食品 東海ブロックリーグ2024』とウインターカップで絶対に結果を残せるようにと気持ちを切り替えました」と高尾選手は言います。
「インターハイ予選に負けた日、ホテルに帰ってから選手みんなで集まって、一人ずつ自分の思いを話しました。こんなチーム状態じゃダメだ、今のままだったらまた負けてしまう。そういうことをまず認めて、そこからもう一回チームとして仕切り直す、もう一度チーム一丸になろうと決めました」
その第一歩が「U18日清食品 東海ブロックリーグ2024」です。この夏に仕切り直したチームが良い流れに乗っていけるかどうかの大事な初戦。「全部が強い相手で、すべての試合がハードな戦いになると覚悟しています。インターハイ予選もそうでしたが、自分たちが変な試合をして負けてしまった。そんな失敗を繰り返さないように、どんな試合でも勝ちきることを目標にしています」と高尾選手は語ります。
そのための変化は、この試合のハーフタイムですでに見られました。39-33とリードして前半を終えて戻って来たロッカールームでの様子を、高尾選手はこう明かします。「勝っていても油断しないように、ミスがあっても引きずらないように。みんな気持ちを引き締め直して、また後半しっかり戦おうと声を掛け合いました」
これは水越悠太ヘッドコーチが選手たちに求めている姿勢でもあります。「コーチからは『自立しろ』と言われています」と高尾選手。「言われただけをやるのではなく、自立して自分たちで考えてプレーできるように。今日もそれは意識していて、ミスマッチがあったら強気で行きますが、小さい相手に下からボールを狙われたり危ない場面もあったので、自分のミスマッチを見るだけじゃなく一回止めて留学生のミスマッチを使ったり、自分で考えることを今までよりも意識しています」
翌14日には中部大学第一(愛知県)との同県対決がありました。インターハイ予選で負けているだけに桜丘は気合い満点で臨みましたが、中部大学第一もその前日に名古屋ダイヤモンドドルフィンズ U18との試合に敗れており、リーグ戦での連敗は許されない状況。気迫のこもった熱戦は、終盤に逆転した中部大学第一の勝利に終わりました。
高尾選手と中部大学第一の前田凌侑選手によるパワーフォワード対決は見応え十分。フィジカルの強さで上回る高尾選手はアグレッシブに仕掛けては得点を連発しており、敗れたとは言え県立津工業との試合よりも明らかにパフォーマンスを高めていました。
高尾選手のオフェンス面での魅力はバネのある身体能力を生かしたペイントアタックであり、スウィングステップやフィンガーロールレイアップといった華麗なスキルもあります。ただ、フィニッシュの精度はもっと高めていけると高尾選手は考えています。
「自主練での1対1はずっとやっていて、その中でプロ選手の真似をしているうちに自然と身に着いたスキルです。練習では意識してやることもありますが、試合で意識することはなくて、身体が勝手に動きますね。フィニッシュの精度を上げればもっとチームの役に立てると思います。このリーグで結果を出して、自分の中で自信をつけたいです」
「U18日清食品ブロックリーグ2024」 会場での観戦情報
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