丸月瑠七、岸野音愛、横山操「力を合わせて挑みたい」
県立城北(徳島県)
県立城北はインターハイ予選をもって3年生が引退し、夏から新チームとしてスタートを切りました。「U18日清食品 四国ブロックリーグ2024」では各県の強豪チームとの対戦が続く中、どの選手からも思い切ってチャレンジする意欲的な姿勢が見られます。
初戦の聖カタリナ学園(愛媛県)戦では33-100、続く英明(香川県)戦では49-116と大差での負けが続きました。西山史恵ヘッドコーチは「今このレベルで戦うのは厳しいとは思います。サイズが小さいチームがやらなければいけないことをやろうと話してきましたが、なかなか徹底できないのが現実です」と語ります。
それでも、スタメンには2年生を並べながらも、試合展開に応じて1年生もどんどん投入してチーム全体の底上げを図っています。「1年生は入学してからインターハイ予選まで、3年生がいる間はほとんど試合にも出ていない、経験のない選手たちです。3年生がウインターカップまで残ればこの時期もあまり試合に出る機会がなかったので、今は積極的に起用しています」と話す西山ヘッドコーチには、2年生よりサイズのある1年生に試合経験を積ませて、新チームを一早く形にしたいという思いがあります。
劣勢を強いられても思い切ってチャレンジし続ける、その積極果敢な姿勢を引っ張るのはキャプテンの丸月瑠七選手です。「1、2年生だけのチームでまだ全然未完成ですが、自分たちのバスケットをコートで体現して、3年生がいる強豪チームにもっともっと食らい付けるようになっていきたい」と抱負を語ります。
そんなキャプテンに引っ張られ、1年生の選手たちも全力でのプレーを続けています。小さなチームの中では162cmと身長のある岸野音愛選手は「今までに経験したことのないフィジカルの強さだったり、やっぱり県外の強豪チームはレベルが高くて、自分のディフェンスは思っていた以上にまだまだなんだと実感させられました」と語ります。
同じく1年生の横山操選手は、負けた試合の中でも自分たちの通用する部分を見付けて自信に変えていました。「もともと身長の低いチームなので高さでは負けていましたが、ポストプレーに対するディフェンスはチームでやるべきことを確認してすごく頑張れていたし、英明との試合でも最後は自分でも良いと思うプレーができました」
丸月キャプテンを始めとする2年生がチームを引っ張ろうと全力プレーを続ける中、1年生も臆することなく守備に奔走し、リバウンドで身体を張り、チームの武器となるファストブレイクではコートを駆け上がります。丸月キャプテンは「1年生の子たちの頑張りにすごく助けてもらっています」と彼女たちの奮闘ぶりを称え、1年生の2人も自分たちがチームに必要とされている状況に発奮し、「城北のチームスタイルをしっかり身に着けて、ディフェンスを生かせるように。これまでに練習したチームプレー、5人で合わせて攻める力をもっともっと付けていきたいです」と意気込みます。
西山ヘッドコーチも「まだバスケを知らない部分がたくさんあるので、1対1の駆け引きとかはまだまだ。そういったところから教えていかないと」と話しながらも、「それぞれ中学校で経験のある選手たちなので、試合にどんどん出していって2年生との掛け合いが上手くいけば、1年生の力ももっと発揮させてあげられると思います」と期待を寄せます。
それから練習と試合を繰り返す数週間のうちに、県立城北は急ピッチで成長しています。9月29日にはここまで全勝の高知中央(高知県)に敗れるも62-76と食らい付きました。丸月キャプテンはチームの成長をこう話してくれました。「最初の聖カタリナ学園や英明との試合では、秒数がなくなってシュートを打たされてオフェンスが終わる感じでしたが、今はしっかり中に入って勝負できている、相手に挑戦できていると感じています。私は少しケガをして出られない試合もあったのですが、みんなへの声掛けは以前よりできるようになりました。声掛けもそうですが、もっともっとプレーで引っ張れるように頑張ります」
「U18日清食品ブロックリーグ2024」 会場での観戦情報
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