弾正原かれんと竹中夢乃
「この経験をきっと繋げてくれる」県立高松南(香川県)
県立高松南は3年連続での出場となった「U18日清食品 四国ブロックリーグ2024」で、県立岡豊(高知県)に81-46、県立城北(徳島県)に87-44で快勝する奮闘を見せましたが、最終成績は2勝5敗と負け越す結果となりました。それでもテーマを持ってリーグ戦に臨んだことで、山下浩二へッドコーチは「ウチのチームにとっては、ものすごい大きな収穫がありました」と手応えを語ります。
「チームとして取り組んできたことを試合で披露し、一つひとつ確認するのが『U18日清食品 四国ブロックリーグ2024』でした。試合で上手くいかなかったら『これは間違っていた』と練習で修正し、試合で上手くいったことは『これはやってきたことが正しかった』と私自身も整理することができました。こうして試合で試したことによって、その後の練習で新しいチャレンジができました。身長が小さくて経験が少ないチームなので、この場で戦えることに感謝の気持ちで毎試合臨みました。順位は6位でしたが、選手たちは成長したと思います」
リーグ戦を通して成長していった中で、チームを引っ張ってきたのが、3年生のキャプテン弾正原かれん選手と、2年生の竹中夢乃選手です。弾正原選手は誰よりも大きな声を出してチームを引っ張るキャプテンで、スモールサイズのインサイドながら身体を張ってリバウンドやルーズボールに食らい付きます。2年生の竹中夢乃選手はボールコントロール力に優れたガードで、鋭いパスを出しては周りを生かし、自らもドライブで積極的に得点に絡むチームのキーマンです。
11月9日の最終戦、県立高松南は同県のライバルである英明(香川県)に対し、1、2年生のメンバーで試合に挑みました。そこで中心になったのが2年生の竹中選手でした。得点、アシスト、ディフェンスのすべてにおいてチームの中心となり、縦横無尽にコートを走り回り、トリッキーなプレーを披露しました。
しかし勝利には結び付かず、竹中選手はここで得た課題をこう語ります。「身長が低くてインサイドで負けてしまうところがあるので、そこで負けないように全員でカバーをして足を動かして戦うことが大事だと再確認しました。この課題をチームに持ち帰って練習したいです」
そうやって奮闘した後輩たちに対し、キャプテンの弾正原選手はこのような声をかけていました。「新チームも私たちの代のように身長が低いですが、リバウンドやルーズボールを大事にして、そこから活路を見つけてほしい。自分たちは『U18日清食品 四国ブロックリーグ2024』で6位でしたが、高さに負けないようにルーズボールとリバウンド、そしてスピードの面で勝負できるようにと、身長の大きな相手に立ち向かっていくことができました。その部分ではチーム力が上がったと思うので、後輩たちはこの経験をきっと繋げてくれるはずです」
「U18日清食品 四国ブロックリーグ2024」を通して、選手同士が成長を認め合い、先輩と後輩の絆が深まったことは、県立高松南にとっては次に繋がる財産になります。先輩のエールを受けた竹中選手は「3年生はいつも下級生に優しく声をかけてくれて、責任感があるプレーをしていました。その姿勢を見習って、これからは自分が責任を持って頑張ろうと思います」と新たな誓いを立てました。
竹中選手はこう続けます。「私はドライブとパスが得意なので、そこをもっと伸ばして視野の広いガードになります。弾正原キャプテンのようにチームを引っ張る選手になるために、メンタルを強くしたいです」
弾正原選手キャプテンはこう語ります。「これからも身体を張ってリバウンドやルーズボールを大切にして、3ポイントやドライブができる選手になりたい。このリーグ戦で学んだことを次のステージで生かしたいです」
「U18日清食品ブロックリーグ2024」 会場での観戦情報
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