名畑洸星「笑顔があふれるチームに」
高岡第一(富山県)
高岡第一は「U18日清食品 北信越ブロックリーグ2024」と並行して行われたウインターカップの県予選で敗れたため、リーグ戦の最初の2試合は3年生がいたものの、第3戦以降は3年生不在の新チームで臨みました。
高岡第一の坂本尭志ヘッドコーチは「チーム状況は大きく変わりましたが、そうした中でも新たな目的を持って『U18日清食品 北信越ブロックリーグ2024』を戦えることに意味があります。新チームを作っていく上での課題を見つける試合にしたいです」と抱負を語りました。
新チームとして初めての公式戦となった11月16日の東海大学付属諏訪(長野県)戦は、練習を重ねてきたチームディフェンスを試す試合になりました。東海大学付属諏訪のスピーディーなアタックに対して、足を使って粘り強く対抗し、相手にタフショットを打たせる狙い通りのシーンも作り出し、新キャプテンの名畑洸星選手は「チームディフェンスでは練習の成果を出すことができ、自分たちが思っていたよりも上手くできました」と手応えを語りました。
ただし、オフェンスでは新チームの経験の浅さを露呈し、東海大学付属諏訪の堅守を崩せません。ミスからのターンオーバーも続き、ハーフタイムで27-53とビハインドを背負います。後半、名畑選手はチームを立て直そうと仲間たちに声を掛けながら、攻守のリバウンドに奮闘し、鮮やかなターンアラウンドからのジャンプシュートを決めるなど好プレーを見せます。しかし終盤にはチーム全体に疲れも見え始め、54-92の大敗に終わりました。
坂本ヘッドコーチは、「ディフェンスは練習してきたことをやろうとする姿勢がはっきりと見て取れましたし、我慢すべきところで我慢できていました。これを冬の期間に磨いていけば、すごく良いチームになると感じられました」と敗戦の中でも大きな収穫を得たと語ります。
坂本ヘッドコーチは「努力できる子が揃っています」と新チームのポテンシャルを評価するとともに、「練習ではどんどん吸収するのですが、試合でアウトプットするのがまだまだ苦手です。一人ひとりのコミュニケーションスキルを磨くことで、力を出せるチームになれると思います」と、これからの成長に期待しています。
坂本ヘッドコーチが名畑選手を新キャプテンに指名したのも、まだまだ自分を表現しきれていない彼が殻を破ってくれると期待してのこと。「名畑は何でもできるオールラウンダーですが、周りに気を使いすぎてしまうところがあります。どんな色にも染まれますが、まだ自分の色を出せていません。普段の明るさをバスケでも発揮できれば、良いチームリーダーになれます」
名畑選手もその期待を感じ取り、キャプテンの重責を全うしようとしています。「まずは僕自身が100パーセント、バスケを楽しみたいです。楽しむことで自分の力をより試合で発揮できますし、その姿を見せることで周囲に良い影響を与えられるキャプテンになりたいです」と話します。
新チームの目指す姿として名畑選手が考えるのは、「笑顔があふれるチームにしたい」です。2年生は全員が仲が良く、普段から何でも言い合える絆があるため、それをチームの強みにしていくつもりです。「U18日清食品 北信越ブロックリーグ2024」は白星を挙げられないまま終わってしまいましたが、新チームがいち早く始動し、ここで良い経験を積めたことが今後のチーム作りに生きるはずです。『笑顔があふれるチーム』を目指して、新生・高岡第一はスタートを切りました。
「U18日清食品ブロックリーグ2024」 会場での観戦情報
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