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U18日清食品リーグ

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橋本拓海「バスケスタイルの変革」
県立松江東(島根県)

レポート
U18日清食品 中国ブロックリーグ2024

県立松江東は2勝2敗の2位で「U18日清食品 中国ブロックリーグ2024」を終えました。最終戦で鳥取城北(鳥取県)を破れば3勝1敗で並び、直接対決の差で優勝というところでしたが、結果は66-100と完敗。それでも4戦全敗に終わった昨年から成績を上げ、しかもチームのスタイルを変える取り組みの最中で結果を出せたことは、「自分たちのやっているバスケが間違っていない」という自信になりました。

佐藤剛ヘッドコーチの下、県立松江東は個人技からチームバスケへの転換を推し進めています。コート上の5人がスペーシングを常に意識し、ボールを持っている選手に限らず、オフボールスクリーンを駆使して全員が他の4人のためにスペースを作り、人とボールが連動しながら良い判断を繰り返してチームバスケットを遂行するスタイルを目指しています。

そのオフェンスを引っ張る2年生エースの橋本拓海選手は、これまではオフェンスの全権を担い、先頭に立ってチームを引っ張っていましたが、今のスタイルでは彼も自分のドライブで相手守備をこじ開けてフィニッシュまで行くプレーを減らし、仲間のためにスペーシングに徹したり、スクリーンを掛けたりするチームプレーを増やしています。

U18日清食品 ブロックリーグ レポート画像

「僕が一人で頑張っていても試合に勝てないことが多くて、『それではダメだよね』という共通認識がチーム内でできたので、今はみんなでやるバスケを頑張って作っているところです」と橋本選手は言います。

1年生の頃からエースとして活躍する橋本選手にとって、チームバスケへの方針転換は自分が否定されたように感じるかもしれません。ところが彼は「それは僕が言い始めたことなんです」と笑顔を見せます。「僕がオフェンスをずっとやってしまうとディフェンスまで手が回らなくて、一人で全部をこなすのが理想ですが、僕は正直そこまでの選手じゃないので。自分もディフェンスをやって、取るべきところで点は取りにいくけど、みんなでバスケをやりたいと僕が言い始めました」

そこからチームメートと話し合い、バスケのスタイルを変える取り組みを始めました。それによってチーム内での序列も変わりました。今では個人能力が高くても仲間のためにスペースを作るなどのチームバスケができないと試合に出られないようになったそうです。

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「スタイルを変えるのは大変ですけど、5人でバスケをやる方が楽しいです。あまりこういう言い方は良くないですが、チームバスケは楽だし、楽しいです。チームのモチベーションもすごく上がっていて、みんなチームのバスケを理解した上で、試合に出るために自分の武器を一つ作ろうと練習を頑張っているので、すごく良い流れができています」。そう語る橋本選手は本当に楽しそうです。

チームのスタイルが変わる中、橋本選手は個人能力ではなくバスケIQでチームを引っ張ろうとしています。「1対1で突破できるならそれが一番強いので、その状況判断をして個の力で攻めるのもバスケIQだと思います」と個人能力を使うことを否定しないのと同時に、チームメートの力を生かすために、今その瞬間よりも一手先を考えたプレーの判断をしたいと彼は言います。「この選手はオフボールの動きが良いからスペースを作ってカッティングさせるとか、トップからの1対1が強いからピンダウンスクリーンで上げてあげるとか、そうやって良い状況を作れるのが僕にとってのバスケIQの高い選手です」

佐藤ヘッドコーチは橋本選手を「スキルと運動能力は島根県ではなかなか出てこない選手」と評しますが、「何よりもいろんなことを考えながらバスケができる選手です」と、そのバスケIQに信頼を寄せています。チーム自体も「自分たちで修正しようという考え方を持っています」とのこと。「U18日清食品 中国ブロックリーグ2024」の試合を通じて、県立松江東のバスケは大きく進化しました。

「U18日清食品ブロックリーグ2024」 会場での観戦情報

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