「挑戦者の気持ちでアップセットを狙います」
京都精華学園 #13 新開温矢
「U18日清食品トップリーグ2024」は、9月8日(日)にアリーナ立川立飛(東京都立川市)でディフェンディング・チャンピオンの開志国際(新潟県)と初出場となる京都精華学園(京都府)が対戦しました。京都精華学園は男子で唯一インターハイに出場していないチームです。それでも、昨年から試合経験を積んできたメンバーが多く、インターハイ京都府予選や近畿ブロック大会では東山(京都府)に次ぐ準優勝という好成績を収めています。一方、開志国際は男子U18日本代表として「FIBA U18 アジアカップ 2024」に遠征している千保銀河選手が不在の中で初勝利を狙う試合となりました。
京都精華学園は、試合開始から“堅守速攻”という強みを発揮します。チャンスを掴んで#77ソロモン レイモンド選手(3年/203cm)がダンクを決めて先制点。さらに#23東郷然選手(3年/187cm)が深い位置から決めるなど3本連続で3ポイントシュートが飛び出して15-5と2桁のリードを作りました。出鼻をくじかれた開志国際ですが、立て直しを見せると#12中塚遼人選手(2年/188cm)らの活躍もあって19-24として第1クォーターを終えました。そして第2クォーター、京都精華学園が投入したセカンドユニットがまたも好守を見せて、開志国際を失速させます。得点こそ伸びませんでしたが、京都精華学園が37-31とリードを保ってハーフタイムを迎えました。
それでも、第3クォーターに入ると開志国際が、本来のアップテンポなオフェンスを展開します。得点を重ねていくと残り7分、#5平良宗龍選手(3年/182cm)のレイアップで41-40と逆転。そのまま1点リードで迎えた第4クォーター、開志国際は#14ネブフィ ケルビン シェミリー選手(3年/202cm)がインサイドでの得点に加えて3ポイントシュートも沈めるなど存在感を発揮。リードを広げていきます。京都精華学園は#13新開温矢選手(3年/182cm)がピック&ロールからミドルジャンパーを沈めるなど得点源となりましたが、開志国際の平良選手がこのクォーターだけで12得点を挙げるなど大活躍。後半52-30と猛攻を見せた開志国際が83-67で初勝利を挙げました。
結果的に敗れた京都精華学園ですが、全国屈指のポテンシャルを持つチームであることを証明した試合だったと言えます。多くの選手が実力を見せてくれましたが、苦しんだ後半に17得点を挙げ、チームを引っ張った新開選手の活躍は特に印象的でした。
「自分の武器はドライブができることと、ピック&ロールからのジャンパーとアシストだと思っています。チームにはゲームコントロールしてくれる選手もいるし、3ポイントシュートを打てる選手もいます。自分としては、ゴールにアタックして得点を取る、ファウルをもらうことを意識しています」と語る新開選手。本日の試合ではその言葉を体現して26得点、2ポイントシュート成功率56.3%(9/16)、3ポイントシュートが40%(2/5)、さらにターンオーバーがゼロと見事なスタッツを残しました。
「U18日清食品トップリーグ2024」に臨むにあたり、「『自分たちは他のチームのようにインターハイ経験もない。挑戦者の気持ちでアップセット(番狂わせ)を狙って頑張ろう』とチームメイトと話し合って練習してきました」と新開選手は言います。高い実力を持つチームだけに、それは実現可能な目標だと言えるでしょう。今後、京都精華学園がどんな試合を見せるか。それは「U18日清食品トップリーグ2024」を観戦するうえで一つの楽しみとなりそうです。
この記事をシェアする