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U18日清食品リーグ

宮崎忍「チームの雰囲気を上げていこう」
尽誠学園(香川県)

U18日清食品リーグ2023 大会レポート
U18日清食品 四国ブロックリーグ2023
レポート

尽誠学園(香川県)の色摩拓也ヘッドコーチは、去年の「U18日清食品 四国ブロックリーグ2022」でそうだったように、「練習を一生懸命に頑張っている選手、これからもっと頑張ってほしい選手、今までそれほどチャンスをあげられなかった選手を積極的に試合に出したい。普段の練習ですごく成長した選手がここでチャンスをつかんで、自分の力で道を切りひらいてほしい」という姿勢で、リーグ戦であり公式戦という大会のメリットを最大限に享受するつもりです。

レギュラーの選手が試合に出ない、あるいは出場時間が短くなることで、尽誠学園としてのベストパフォーマンスは発揮できないかもしれません。ですが色摩ヘッドコーチは「今までやってきた守る、走るプレーはこのままもっと詰めていくのですが、選手たちが試合でプレーすることで出てくる『新しい何か』に期待したいです」と語るとともに、「間違いなくチームのレベルアップにつながります」とその意義を確信しています。

「練習試合とは違う公式戦の緊張感があって、その雰囲気に負けてしまう選手もいるかもしれませんが、今までやってきたことを発揮してチャンスをつかむ選手も出てくると思います。試合経験のない選手は『ここでダメなら次のチャンスはない』というプレッシャーを感じるでしょうし、もともと試合に出ている選手は初心に戻って頑張ろうと思えます。そういった緊張感がチームを引き締めてくれます」

U18日清食品 四国ブロックリーグレポート画像 キャプテンを務める宮崎忍選手も、色摩ヘッドコーチの考えを理解していました。この大会での彼の役割は、一緒にコートに立つ試合経験の少ない選手や下級生を引っ張り、プレッシャーから解放してあげて、ノビノビと持ち味を発揮させること。「1年生も試合に出ているので、キャプテンの自分が試合中でもたくさんしゃべって、チームの雰囲気を上げていこうと思っていました。今日はガードが1年生だったんですけど、しっかり自分たちらしいバスケができたと思います」

普段の宮崎選手は多くのシュートを放って自分のリズムを作っていくシューターです。それでも、この試合では周囲を生かすプレーをいつも以上に意識していました。試合序盤は3ポイントシュートを調子良く決めていきましたが、途中からはパスで味方のチャンスを演出したり、相手ディフェンスのギャップを突いてパスを引き出して2点シュートを決めたりと、多彩なプレーでチームの雰囲気を盛り上げ、周囲の選手がプレーしやすい環境を作っていったのです。

その多彩さは色摩ヘッドコーチも感心するところ。「彼も成長しているところですが、バスケは頭を使うスポーツで、チームスポーツであることを理解しています。ああいうプレーができれば、自分の調子が悪くても他の調子の良い選手をメインにして攻撃を作ったりできます。そういうことが自然にできるのが強いチームの選手なんだと、彼だけに限らず選手みんなに伝えています」

U18日清食品 四国ブロックリーグレポート画像 宮崎選手はそれだけでなく、尽誠学園の安定した強さのベースとなるディフェンスやリバウンド、球際の激しさは誰よりも率先して出していき、後輩たちにその背中を見せていました。ただそれは宮崎選手に言わせれば特別なことではなく、「普段の練習から徹底してやっていることなので」とあっさりしたものです。
「この大会ではすべての試合で自分たちのやるべきプレーの精度を高めて、よい内容で終わりたいと思います。身長が高いチームではないので、もっと運動量を増やして、もっと速いバスケを展開していきたいです」

当たり前のことを当たり前に日々こなすことでチームの地力を高めていく。これが尽誠学園の強さの理由なのでしょう。

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