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U18日清食品リーグ

神原龍太郎「今、変わらなければいけない」
洛南(京都府)

レポート
U18日清食品 近畿ブロックリーグ2024

「U18日清食品 近畿ブロックリーグ2024」開幕となった9月7日と8日、洛南は天理(奈良県)と阪南大学(大阪府)に連勝する好スタートを切りました。チームを指揮する河合祥樹アシスタントコーチが「洛南らしいバスケを追求しつつ勝ちたい」と語った通りの内容と結果です。

特に強力な留学生プレーヤーを擁する阪南大学戦は、洛南にとって重要な一戦でした。天理との試合で個人の1対1に固執してチームでオフェンスができていなかった課題を修正し、なおかつディフェンスでは相手の留学生が高さで勝負するシチュエーションを上手く作らせないことを心掛けた戦いが機能しました。洛南に留学生プレーヤーはいませんが、190cm前後のオールラウンダーが揃い、ポジションレスにプレーできるのが強み。自分たちはミスマッチを活用するのに相手にはミスマッチを使わせない、そんな「賢いバスケ」を遂行しての勝利でした。

河合アシスタントコーチはこう語ります。「全国のトップを見ても、こういう戦い方ができるチームは多くありません。やはりこれが洛南のスタイルであり、それをやりながら選手たちがいろんなバスケの考え方や判断力を身に着けてほしい。現実として今そうなりつつある手応えがあるので、今後もそのスタイルでやっていきたいです」

U18日清食品 ブロックリーグ レポート画像

洛南には絶対的なエース、松本秦選手がいますが、この「U18日清食品 近畿ブロックリーグ2024」では神原龍太郎選手、中西慶選手、小杉思選手といった2年生が経験を積み、チームの中心選手へとステップアップすることが求められています。その一人、神原選手は河合アシスタントコーチが「垂直飛びで両手でリングを握れるような身体能力があり、身体もがっしりしています。松本とは全然違うタイプですがスコアラーになってほしい。そういう嗅覚を身に着けてほしい」と評する逸材です。

その神原選手は留学生プレーヤーとのマッチアップで自分の役割を果たしたことで、満足感を得て試合を終えていました。「ゴール下になるべく入られたくないので、上に上にと押し出して、リバウンドは相手を押さえることだけに集中して、落ちたボールは取ってもらう感じでプレーしました。何本かリバウンドを取られてしまったので完璧ではありませんでしたが、自信になりました」と語ります。

去年は全くプレータイムがなかったという神原選手ですが、今年になってベンチスタートではあっても3年生の松本選手と佐々木凌汰選手と交代でどの試合でも20分ほどのプレータイムを得るようになりました。その立ち位置を確保した今、次のステップとしては自分の能力を生かしてスコアラーとして台頭することですが、「洛南の良さはチームプレーなので、どこで自分を出してチームプレーを崩していいのか分からない部分があります」と迷いがあります。

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中学では1対1でガンガン仕掛けていたという神原選手ですが、「当時はチームプレーを気にせずにやっていました」とのこと。洛南のバスケに惚れ込み、その一員となってからはチームプレーを作ることに喜びを見いだしてきましたが、もう一つステップアップする時期に来ています。今はベンチにいる時にエースの松本選手を観察し、チームプレーを遂行する中でどのタイミングで個人で仕掛けていくか、それを学び取ろうとしています。

「来年にはチームの一つの大きな柱として機能しなきゃいけないし、そのためには今、変わらなければいけないと思います」と、そのきっかけを「U18日清食品 近畿ブロックリーグ2024」に求める神原選手。「今はそんなに声も出さないタイプですが、自分から発信してチームを引っ張っていけるような選手になります。自分が変わらないといけないと思っています」

インターハイを東山(京都府)が制し、京都精華学園(京都府)は「U18日清食品トップリーグ2024」出場と、京都のライバルが勢いに乗っていますが、名門・洛南が負けていられない、という気概が神原選手にはあります。「京都のバスケと言えば洛南が強いイメージがあると思うので、それを崩したくありません。松本選手は全国でもトップレベルの選手だと思うし、僕らも負けていられないという気持ちです」。そのためにはチームが成長し、自分も変わること。「U18日清食品 近畿ブロックリーグ2024」が終わった時に彼がどれだけ成長しているかが楽しみです。

「U18日清食品ブロックリーグ2024」 会場での観戦情報

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