植村匠「もっとパワーをつけて成長したい」
天理(奈良県)
「U18日清食品 近畿ブロックリーグ2024」に初出場している天理は、洛南(京都府)に63-95、光泉カトリック(滋賀県)に55-90の連敗スタートを喫しました。それでもチームを率いる近藤大祐ヘッドコーチはこの大会に出場できること自体をポジティブにとらえ、「U18日清食品 近畿ブロックリーグ2024」を戦うメリットを次のように語ります。
「近畿の他府県に比べると奈良はまだまだ競技力が低いと思っています。そうした中で格上の強豪チームと対戦できる『U18日清食品 近畿ブロックリーグ2024』はとても貴重な機会になります。一発勝負のトーナメントでは控え選手を起用する時間は限られますが、リーグ戦だと控え選手にもプレータイムを与えることができますし、この2試合でもほとんどの選手を使って、チーム全体の経験値を上げることができました」
天理はこの夏のインターハイに5年ぶりの出場を果たしましたが、1回戦で柳ヶ浦(大分県)に50-94と大敗し、全国の壁の高さを身をもって痛感しました。ただ、それが新たなモチベーションとなり、インターハイ後はチーム全体がよりレベルアップを求めて練習に励んでいます。
そんな天理のキーマンの一人が3年生の植村匠選手です。リバウンドやスクリーンで存在感を示しつつ、時には外角からのシュートも決める、多彩なプレーが光るパワーフォワードで、洛南戦でも光泉カトリック戦でも、誰よりも声を出しながらアグレッシブにプレーする姿が印象的でした。近藤ヘッドコーチによると「コツコツと積み上げてきたことが今のプレーに繋がっています」と言います。
「入学当初は身体の線も細く、プレータイムはほとんどありませんでしたが、2年生になると体ができ始め、3年生になってシュートが決まるようになってきました。トレーニングが大好きで、自分が決めたことを一生懸命にやる選手です。今のチームにとって欠かせない選手へと成長してくれました」
洛南戦と光泉カトリック戦は、チーム全体として相手の強度の高いディフェンスや、高さ、フィジカルの強さに苦しみました。植村選手も「天理の持ち味であるシュート力やブレイクを上手く出せませんでした」と悔しさを噛みしめます。その一方で、「こういった他府県の1位チームとの試合でいろいろな選手がコートに立ち、プレーの速さ、精度、強さを体感できたことはチームにとって大きいですし、今後に生かしていきたいです」と前を見据えます。
自身のチーム内での役割については、「ボイスワークを徹底しながら、ボックスアウトをしてリバウンドやルーズボールに飛び込む。そういった泥臭いプレーを見せることで、下の選手たちについてきてもらえる選手になりたいです」
そのためにも現在はフィジカル強化に注力しており、チームで週2回のウエイトトレーニングに加え、自宅近くのジムに週4で通っているそうです。「インターハイで全国レベルの強度を知ることができ、留学生ともマッチアップできて良い経験になりました。もっともっとパワーをつけて成長したいです」。そう楽しげに語る表情からは、この「U18日清食品 近畿ブロックリーグ2024」で留学生プレーヤーを含む全国クラスのビッグマンを相手に自分の実力を試すことへのワクワク感が伝わってきました。
パワーアップを遂げた植村選手は今後の一戦一戦で相手をよく研究した上で全力で挑み続けます。
「U18日清食品ブロックリーグ2024」 会場での観戦情報
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