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U18日清食品リーグ

金原ひより「チーム全体が伸びていけるように」
和歌山信愛(和歌山県)

レポート
U18日清食品 近畿ブロックリーグ2024

和歌山信愛は冬に向けてリニューアルを遂げようとしています。主力フォワードの2人、3年生の立岡春咲選手と岩倉涼華選手がケガを負ってリハビリに取り組んでいるためで、宮本浩次ヘッドコーチは「チームを少し作り直しているところです。この『U18日清食品 近畿ブロックリーグ2024』でどこまでやれるか。一戦一戦が大事な試合になります」と、ここで実戦経験を積むことの重要性を強調します。

『堅守走攻』のチームスローガンの通り、和歌山信愛のバスケの特長は粘り強いディフェンスから仕掛ける速攻にあります。もともとサイズの小さいチームにあって、ケガをした立岡選手は170cm、岩倉選手は166cmとチームの中では身長がありました。それだけに、「より小さいチームになってしまったので、攻守の切り替えの速さや走力、一人ひとりの判断がより重要になります」と宮本ヘッドコーチは話します。

9月7日に行われた初戦は三田松聖(兵庫県)に57-80と敗れましたが、チームとしてのポジティブな材料も多く見られました。キャプテンを務める3年生ガードの山本和叶選手はこう語ります。「今日はいろいろな選手がコートに立って、いろいろな組み合わせを試しながら、楽しくプレーすることをテーマに掲げていました。そういった中で、経験の少ない2年生や1年生が奮闘してくれました」

U18日清食品 ブロックリーグ レポート画像

宮本ヘッドコーチも「1年生3人がコートに立っている時間帯でも、オフェンス面はボールが止まることなく上手くパスを繋げられていました。チームとしてディフェンス面は課題ですが、あとほんの少し反応を速くできればガラリと変わるはずなので、今後も選手たちに求めていきたいです」と手応えを語ります。

そのディフェンス力向上に真摯に取り組んでいる一人が2年生パワーフォワードの金原ひより選手です。立岡選手と岩倉選手が戦線離脱したことによってチャンスをつかみ、三田松聖戦で多くのプレータイムを得ました。168cmの金原選手は攻守両面でリバウンドに奮闘しつつ、3ポイントシュートも沈める活躍を披露。試合後には晴れやかな表情でこう語りました。「流れが悪い中で試合に入ったので、まずは確実にディフェンスリバウンドを取ることを意識しました。チームメイトが盛り上げてくれたり、声掛けもしてくれて、いつもより頑張れました。リバウンドやルーズボールにも思い切り行けたので、これを続けていきたいです」

宮本コーチは金原選手のことを「ポテンシャルの高い選手」と評価しています。「身体能力が高く、走力もあります。今日もリバウンドの場面で良い飛び込み方をしていました。もう少し身体の使い方を覚えてディフェンス力をつけてくれれば、もっと良い働きができます」と、今後の「U18日清食品 近畿ブロックリーグ2024」で自信をつかむことに期待しています。

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金原選手もディフェンス面の課題は自覚しており、練習から懸命に取り組んでいます。「オンボールの相手に圧力のあるディフェンスができるようになりたいし、オフボールのディフェンスでも常にジャブステップを入れるなど意識付けしています。まだまだ足りていないのですが、伸ばせるようにやっていきます」

キャプテンの山本選手は、メンバー全員に対して「主力の2人が抜けてしまったことで、試合に出るチャンスが増えていると思う。チームとして求められていることを一人ひとりがしっかりやっていってほしい」との言葉で奮起をうながしました。

「2人が抜けてしまった穴を、チーム全体で埋めていかなければいけません。自分が成長することはもちろん、チーム全体が伸びるように、声掛けも意識してやっていきたいと思います」。そう語る金原選手は、コートに立てない仲間の思いも背負って走り続けます。

「U18日清食品ブロックリーグ2024」 会場での観戦情報

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