阪口陽愛と和田芽依「私たちが引っ張って強くなる」
県立草津東(滋賀県)
「U18日清食品 近畿ブロックリーグ2024」に2年連続出場している県立草津東は、今年の新人戦、インターハイ予選を制し、県内での主要タイトルを制覇しています。それだけにチーム全体のモチベーションは高く、選手一人ひとりが日々の練習から高い意識を持ってレベルアップを追求しています。
その練習の成果を発揮するべく迎えた初戦は、大阪桐蔭(大阪府)とのゲーム。チームを率いる廣沢洋平コーチは、試合のテーマを次のように語ります。「練習から強度を求めてやっていますが、それを強豪チーム相手にどこまで発揮できるか。攻撃のバリエーションを増やすこと。そして経験の少ない1、2年生にプレータイムを与えてチームを底上げすることもテーマの一つです」
試合の入りは、大阪桐蔭の高さを生かした攻撃や切り替えの速さにアジャストできず苦戦を強いられます。キャプテンの阪口陽愛選手が「ウチはサイズのないチームなので、足を使いながらの速攻やファイブアウトでの3ポイントシュートがカギ」と語るように、外からのシュートで対抗しますが、思うように決まらず第1クォーターは16-28と点差を付けられます。
それでも、一歩一歩の反応をもう少し速くしようとチームで話し合って臨んだ後半は、思い切りの良さが出て善戦します。ファイブアウトではない新戦術にトライし、2年生で172cmの平井佑奈選手、1年生で174cmの熊田そら選手がインサイドで踏ん張り、キックアウトからフリーでの3ポイントシュートを沈めるなど練習で繰り返してきた攻めで大阪桐蔭に食い下がります。
59-73で敗れたものの、チームにとっては手応えを感じられる試合でした。3年生のシューター、和田芽依選手は試合をこう振り返ります。「やっぱり練習だけでは分からないことがあって、それが今日の試合で分かりました。ルーズボールやリバウンドへのコンタクトを速くしようと練習してきましたが、今日の試合でまだまだ足りていなかったので、また練習から意識をもっと高く持ってやっていきます」
キャプテンの阪口選手も肩を落とさず、前を見据えます。「敗れはしましたがディフェンス面など一定の手応えを得られた部分もありました。ミートのところでほんの少し遅れたりと、今日の試合で見つかった課題は、毎日の練習から強く意識して、チームとして進化できるようにやっていきたいです」
阪口選手と和田選手は、2年生の時からスタートメンバーとして活躍してきただけに、「私たちが引っ張っていかないといけない」という強い使命感を持っています。
和田選手は、中学から同じクラブチームで切磋琢磨してきた阪口選手の進化をこう語ります。「3年生になり、キャプテンになったことで声をよく出すようになりました。今はポイントガードの陽愛が中心のチームですし、みんなが陽愛に合わせることで結束できています。陽愛もそれを分かっているから、よりしゃべるようになって、チーム全体のコミュニケーションも取りやすくなっています」
阪口選手は今後に向けて力強い言葉を残してくれました。「この『U18日清食品 近畿ブロックリーグ2024』でいろいろなスタイルの強豪チームと戦えるのがうれしいです。一戦一戦を大事に戦い、チームとしてたくさんのことを吸収して、強くなっていきたいです」
「U18日清食品ブロックリーグ2024」 会場での観戦情報
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