松徳学院(島根県)は「U18日清食品ブロックリーグ2025」の初戦で比治山女子(広島県)と対戦しました。立ち上がりは相手の勢いを受ける形となり、第1クォーターで8-18と2桁のビハインドを背負いましたが、第2クォーターになると素早いパスワークでズレを作っての3ポイントシュートで反撃開始。相手のシュートチェックが厳しくなると、今度はインサイドを突いて得点を重ねます。こうして第2クォーターで逆転すると、第3クォーターはディフェンスでも相手に自由を与えず20-7とビッグクォーターを作り、76-60で勝利しました。
立ち上がりは追いかける展開でしたが、その流れを変えたきっかけとなったのが2年生の新キャプテン、山口瑠夏選手の3ポイントシュートです。山口選手は連続で3ポイントシュートを沈めるだけでなくドライブでも得点したりと、序盤は重かったオフェンスに勢いを与えました。
目次寿明ヘッドコーチは、試合をこう振り返ります。「今日は山口選手のシュートで流れが変わりました。ウチはサイズがないため外のシュートが大事なので、今日はよく入って良かったです。外が入ってくると中も狙いやすくなるので、インサイドの子たちには相手の170cm台の選手に対しても『果敢に挑んできなさい』といつも伝えています」
松徳学院は「U18日清食品ブロックリーグ」に3年連続で出場していますが、過去2年は1勝もできずに大会を終えています。さらに比治山女子を下したのも初めてのこと。この1勝はチームにとって数字以上に大きな意味を持ちます。
目次ヘッドコーチは「比治山女子とは何回も試合をしていますが、いつも負けていました。今日はディフェンスで対策を練った部分が成功しました。選手たちが練習してきたことを試合でもしっかりやってくれました」と選手を称え、今後に向けてこう期待します。「いろいろなチームがいるので、攻め方もいろいろあります。それぞれのチームのオフェンスに対策を練り、一つひとつ守っていけば、今後同じようなチームと対戦した時に対応できます。この大会で県外のトップレベルのチームに立ち向かっていくことで、力をつけていけたらと思っています」
新キャプテンの山口選手も「比治山女子には去年も一昨年も勝てていなかったので、今回初めて勝つことができてうれしかったです」と笑顔で語ります。
試合の流れを変えた3ポイントシュートについては「自分でも流れが変わった実感がありました。3ポイントシュートは得意なプレーなのでどんどん打っていこうと思いましたし、今日は自信を持って打てたので良かったです」と手応えをつかんだようです。
松徳学院は部員数15名のうち3年生は2人と下級生が多いチームです。新キャプテンになった山口選手は「新チームのキャプテンとしてチームを引っ張って勝利に導きたいです。まずは試合の中でフィジカルにどんどん当たって行って、ディフェンスでもスティールを狙ってチームの流れを変えていけるように頑張ります。もちろん、得意な3ポイントシュートもたくさん決めてチームに貢献したいです」と意気込みます。
翌日の倉吉北(鳥取県)戦は残り3分を切って同点と接戦を繰り広げましたが、最後は相手のハードなディフェンスを前にボールが停滞してしまい、60-68で敗れました。惜しくも開幕2連勝とはなりませんでしたが、この試合でも過去2大会にはない粘り強い戦いができ、攻守両面で多くの収穫を得られました。
本大会はまだまだ始まったばかり。山口選手は「練習でやっていることを試合でチャレンジして、一戦一戦頑張って戦うことが目標です。大きな大会ですがリラックスして戦える部分もあるので、勝っても負けてもどんどんチャレンジしてやっていきたいです」と力強く語りました。
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