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U18日清食品リーグ

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「勝てたけど悔しい」攻守のエースとして涙をにじませた桜花学園 #7 勝部璃子

レポート
U18日清食品トップリーグ2025

「U18日清食品トップリーグ2025」第3週、9月14日(日)の最終試合で、桜花学園(愛知県)と日本航空北海道(北海道)が対戦しました。今夏の全国高等学校総合体育大会(インターハイ)女子決勝の再戦ということもあり、会場のグリーンアリーナ神戸には多くの観客が詰めかけました。

序盤は桜花学園が6-0とスタートダッシュを切りましたが、日本航空北海道もディフェンスを引き締め、徐々に追い上げました。第1クォーターを14-14の同点で終了し、その後も一進一退の攻防が続きます。桜花学園は1年生の#13加地百花選手(1年/170cm)や#15クースィク アナヒタ選手(1年/183cm)の活躍がチームを勢い付けますが、ターンオーバーが重なり、インサイドで体を張っていた#8イシボ ディバイン選手(3年/177cm)がファウルトラブルに見舞われるなどリズムを崩します。日本航空北海道のエース#6庵原有紗選手(3年/180cm)に次々と得点を許し、32-36と逆転されて前半を終えると、後半もしばらくは我慢の展開。#00ファトゥマタ カマラ選手(3年/186cm)の高さにも苦しめられ、第4クォーター残り5分には56-66と10点差を付けられました。

しかし、ここから桜花学園が底力を発揮します。#5山田桜来選手(3年/160cm)が2本、#7勝部璃子選手(2年/177cm)が1本の3ポイントシュートを迷いなく決めて1点差に詰め寄ると、ベンチメンバーの#11水林夢翔選手(2年/177cm)の得点で残り1分20秒、逆転に成功します。すぐに庵原選手にドライブをねじ込まれますが、山田選手がすぐに決め返し、リードを譲りません。残り37.3秒には勝部選手が庵原選手からテイクチャージを奪い、残り19.6秒にはキャプテン#4濱田ななの選手(3年/161cm)に加地選手が合わせてリードを3点に拡大。最後は水林選手が値千金のスティールから速攻を決め、最終スコア75-70で大きな勝利を収めました。

苦しい時間帯を耐え抜き、逆転で勝利をつかんだ桜花学園。白コーチは「日頃から『いつ名前を呼ばれても出られる準備をしておいて』と選手たちに繰り返し伝えていますし、昨日のミーティングでもその話をしたんです。今日は出場した選手一人一人が良い働きを見せてくれました。大事な場面で3年生が先頭に立って頑張ってくれて、それに続いて1、2年生も勇気を持ってプレーしてくれたと思います」と、選手たちをたたえます。

一方で、エースの勝部選手は試合後、「勝てたことはうれしいですが、自分としては悔しいです」と語り、意外にも悔し涙を浮かべていました。勝部選手は、インターハイ決勝で28得点を奪われた庵原選手について「自分より大きくて、とても上手なので、特に意識しています」と特別視。今回は徹底して抑えようと強い気持ちで臨んだからこそ、この試合で31得点を許したことに悔しさが募ったようです。

ただ、勝って悔し涙を流せるのは、課題を胸にさらなる成長を目指している証しです。勝部選手は「インターハイで優勝してから自分へのマークは厳しくなっていますが、その中でも点を取り続けられる選手でありたいです。今大会では、自分のどんなプレーがトップレベルの相手に通用するのか試したいですし、逆にどこが足りなくて成長しなければいけないのかを発見できる大会にしたいです」と意気込みを語ります。
 
白コーチも「勝部は攻守にわたってうちの要ですから、これからも相手のエースやキープレーヤーを抑えてもらいます。庵原選手もすばらしい選手なので今日、点数は取られましたが、夏よりも簡単なシュートは許していませんでした。良かった点と悔しい思いの両方を糧にしていけば、勝部はまだまだ成長できると思います」と大きな期待を寄せていました。

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