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U18日清食品リーグ

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﨑山楓と山本陽馬「僕たちは堅守速攻のチーム」初芝橋本(和歌山県)

レポート
U18日清食品ブロックリーグ2025 グループE

初芝橋本(和歌山県)は、今年初めて留学生プレーヤーを迎え入れました。ナイジェリア出身のオケケ コンフィデンス選手はバスケを初めてまだ数年、母国ではちゃんとした指導者から教わっていない『ほぼ素人』でしたが、「素直でどんどん吸収したいという意欲を持っている」と髙井和樹コーチが語る通り急成長を遂げ、初芝橋本が8年ぶりのインターハイ出場を勝ち取る原動力となりました。

留学生を迎え入れるのが初めてだと、バスケの面も生活面もサポートは大変です。それでもチームメートから『コンフィ』の愛称で呼ばれる彼は、日本で高校生活を送るというチャレンジを喜び、バスケにも果敢に取り組んでいます。髙井コーチと彼は「1年目はゴール下で平均20得点を取れるように。2年目でペリメーターのシュートを覚え、3年目で3ポイントシュートも打てるように」というマイルストーンを設定して、日々の練習に励んでいます。

9月13日に行われた「U18日清食品ブロックリーグ2025 グループE」開幕戦の相手は明徳義塾(高知県)で、3年生の留学生プレーヤー、オチェ アンソニー デイビッドの強靭なフィジカルに圧倒されて64-95で敗れました。それでもコンフィデンス選手は、本格的にバスケを始めたばかりとは思えないハンドリング、ターンアラウンドジャンパー、速攻で走るスピードなど、多彩な持ち味を発揮。負けた悔しさを糧に、成長のスピードをさらに上げそうな気配です。

ただし、チームが目指すのはコンフィデンス選手の特徴を生かしながらチームで勝つバスケの確立です。「明徳義塾と対戦してみて、留学生と日本人ビッグマンが連動する合わせの動きが上手くて、そこの違いはものすごく感じました」と話すのは3年生の﨑山楓キャプテンです。また下級生のリーダー役を務める2年生の山本陽馬選手も、「コミュニケーションの部分ではまだ上手くいっていない部分があります。オフボールでスクリーンをかけたり、コンフィのためにスペースを作るプレーを真似したいです」と語ります。

ナイジェリアからやって来たコンフィデンス選手はフランス語と英語を話します。﨑山選手はコミュニケーションについてこう語ります。「ちゃんと伝えるべきことは翻訳アプリを使っていますが、普段は日本語に慣れてもらうためにも日本語で話しています。バスケ用語は英語が多く、そこは世界共通なのであまり困ることはありません」

彼らにとって助けになるのは、コンフィデンス選手が『良いヤツ』であることです。「コンフィは来た時から素直で、教えられたことは全部吸収しようと真面目にやってくれます。ミスがあってもすぐ認めて、これまで言い合いになったことは一度もありません」と、﨑山選手はその姿勢を褒めます。

山本選手も「練習が終わった後の自主練にもコンフィは必ず参加して、覚えたばかりのスキルを3対3や1対1で試しています。そういう姿勢が僕たちにも良い刺激になっています」と付け加えました。

「とは言っても、コンフィばかりに頼らないように。僕たちは堅守速攻のチームで、コンフィがいるとリバウンドが強くなるので、そこから僕たちが走るチームスタイルを磨いていきたいです」と﨑山選手はこのリーグ戦での目標を語ります。

その中で、﨑山選手も山本選手も自分の成長をイメージしながらバスケに取り組んでいます。﨑山選手は「僕はこの試合では3ポイントシュートばかり、次の試合ではドライブばかりと極端になりがちなので、相手のディフェンスを見てしっかり判断できる選手になりたいです」と、山本選手は「僕は交代で出ることが多いので、悪い流れだったらチームに良い雰囲気を持ってこられるように、そういう動きや展開を自分で作っていける選手になりたいです」と抱負を語ります。

全国大会の経験に乏しい初芝橋本ですが、「U18日清食品ブロックリーグ2025」でその経験を積みながら、コンフィデンス選手の個性を生かす新たなプレースタイルを模索していきます。2試合目の奈良育英(奈良県)との試合では、シーソーゲームに競り勝って64-62で初勝利を挙げました。成長に貪欲なコンフィデンス選手に刺激を受け、チーム全体が急成長しています。

「U18日清食品ブロックリーグ2025」 会場での観戦情報

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