「U18日清食品ブロックリーグ2025 グループC」を戦う開志国際(新潟県)は、9月13日の初戦で県立富山商業(富山県)を107-54で下すと、翌日の八戸学院光星(青森県)とのゲームも103-68と、いずれも攻撃力を見せつけての連勝スタートを切りました。
開志国際の津野祐樹アシスタントコーチは、「ケガで夏に不在だった選手が戻ってきて、ようやくチームが本格始動できています。ウチの強みは選手層です。試合に絡める選手が10人以上いるので、このブロックリーグでいろいろな組み合わせを試しながら戦っていきたい」と語ります。
その言葉どおり、チームには多士済々なメンバーが揃っています。U18日本代表に名を連ねる2年生エースの高橋歩路選手、U16日本代表としても活躍する2年生のホーキンス然選手、1年生のイヘツ グッドラックチネドゥ選手にアジャック アロング選手と、そのタレント力は全国屈指です。
しかし、夏のインターハイは県予選決勝で帝京長岡(新潟県)に敗れ、7年ぶりに出場を逃しました。3年生の小泉俊介選手、平良奏龍選手、それに高橋選手をケガで欠いた影響が大きい負けでしたが、その悔しさを晴らすためにもチームは高いモチベーションでこのリーグ戦に臨んでいます。
ダブルキャプテンを務める北村優太選手と小泉選手は意気込みをこう語ります。「自分たちの目標は全国で優勝することです。そのためにもこのブロックリーグでチームの総合力を高めていきたいです」と北村選手が語れば、小泉選手はこう続けます。「チームのスローガンとして『凡事徹底』を掲げていますが、8月から『自覚と責任』という言葉もテーマにして取り組んできました。一人ひとりがその言葉を体現できるようになり、チームとしての団結力もさらに深めていきたいと思っています」
八戸学院光星との試合では、キャプテンの2人が誰よりも『自覚と責任』をプレーで表現しました。2人はツーガードとしてプレーメークし、高い得点力を備える下級生を生かしつつ、トランジションやピックアップを素早く実行。試合中にプレーが途切れるたびに小まめに話し合い、相手の留学生プレーヤーをどう抑えるかなど、チームディフェンスを機能させるための細かな修正を図りました。
第1クォーターこそ25-22と競った展開になりましたが、第2クォーターに高橋選手が連続3ポイントシュートを沈めつつ、守備面では機を見て前からのプレッシャーディフェンスを仕掛けて、一気に流れをつかみます。57-39と大きくリードして迎えた後半もメンバー15人全員がコートに立つ中で強度を落とすことなく、盤石の試合運びを披露しました。
北村選手はダブルキャプテンである自分たちの役割を「縁の下の力持ち」と表現します。個性の強い下級生たちは時に感情が表に出すぎてしまうことがあり、集中を維持するためにも「声かけや小まめに会話することを意識している」と言います。
小泉選手も言葉に力をこめます。「自覚と責任のあるプレーや行動を選手全員ができるように、一人ひとりに働きかけていきたい。そうすることでチーム力アップに繋げていきたいです」
開志国際のオフェンスには人々を魅了する華やかさがあります。しかし、その裏には一人ひとりの『凡事徹底』の遂行と、『自覚と責任』のある献身的なチームプレーがあります。この「U18日清食品ブロックリーグ2025」を通じて選手一人ひとりが『自覚と責任』をよりプレーに落とし込むことができれば、開志国際はさらに進化した姿を見せてくれることでしょう。
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