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U18日清食品リーグ

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片山侑子「お姉ちゃんを超えられるように」近江兄弟社(滋賀県)

レポート
U18日清食品ブロックリーグ2025 グループE

近江兄弟社(滋賀県)は、県内のライバルである県立草津東(滋賀県)を破って3大会ぶりにインターハイに出場し、県立佐賀北(佐賀県)との初戦を制して全国での1勝を挙げました。しかし、インターハイ2回戦の八雲学園(東京都)戦でキャプテンの宮崎璃心選手が膝に大ケガを負ってしまい、「U18日清食品ブロックリーグ2025 グループE」でも大黒柱を欠いて戦うことになりました。

ポイントガードとしてチームを引っ張る3年生の相馬ほのか選手は、このリーグ戦への意気込みをこう話します。「レベルの高いチームとの試合で、練習では体感できないスピード感やフィジカルの強さを肌で感じ、チーム強化に繋げていきたいです。キャプテンの宮崎を欠くことはチームにとって痛手ですが、そこをみんなでどうカバーしていくか話し合いながら戦っていきます」

近江兄弟社のスタメンは全員が3年生ですが、チームを率いる平川清士コーチは「下級生がレギュラー争いに絡むようになれば、チームはもっと強くなれます」と話し、このブロックリーグでも下級生を積極的に起用し、チームの底上げを図ります。その期待を最も受けているのが2年生の片山侑子選手です。3ポイントシュートとキレ味鋭いドライブが持ち味で、インターハイでもベンチからの限られた出場時間で8得点、11得点と積極性を見せていました。

迎えた「U18日清食品ブロックリーグ グループE」の初戦では、8月30日に和歌山信愛(和歌山県)と対戦。近江兄弟社がティップオフからエンジン全開、攻守の強度で上回り、第1クォーターで26-14と2桁のリードを奪います。しかし、その後は和歌山信愛が立て直します。第3クォーターには守りどころを絞られ相手のディフェンスを崩せずにボールが停滞。わずか7得点に抑え込まれました。

片山選手は競った展開でチャンスを与えられると、タイミング良くゴール下に飛び込み、相馬選手のパスに上手く合わせて得点を奪います。相馬選手は「緩急の使い分けがうまく、私のパスともすごく合います」と片山選手との連携に自信を見せます。一方の片山選手は「3年生に任せきりにするのではなく、もっと自分で相手を見て考えて、チームに良い流れを持ってこられるように」と意気込みます。

49-42で迎えた第4クォーターで、片山選手は見事にその言葉を体現しました。和歌山信愛に連続ポイントを許す正念場で輝いたのが片山選手でした。残り3分で思い切り良く放った3ポイントシュートを決めただけでなく、残り1分を切ったところで逆転の3ポイントシュートもねじ込みます。最後は和歌山信愛の勢いに押し切られ、61-62で接戦を落としたものの、片山選手にとっては大きな自信となる一戦となりました。

平川コーチは「苦しい時間帯にタフショットが多くなりました。シュートが落ちるとウチはサイズがないので、リバウンドから走られてしまいます」と悔しい敗戦を振り返りますが、「練習で取り組んできたことが出せましたし、3年生と下級生のプレーもよく繋がっていた印象で、そこは評価したいです」と手応えも得ています。また、印象的な活躍を見せた片山選手については、「もともと能力の高い子なので、もっともっと活躍できるはずです」と一層の成長を求めていました。

その片山選手には、身近なところに目標とする選手がいます。3歳年上の姉、片山朋子選手です。高校時代は大阪桐蔭(大阪府)の主力として活躍し、「U18日清食品 近畿ブロックリーグ2023」では全勝優勝の立役者となりました。現在は関西学院大でプレーし、U19日本代表にも名を連ねます。現在は離れて暮らしていますが、「次に対戦する高校の試合の映像を一緒に見て、お姉ちゃんからアドバイスをもらっています」と明かします。

「姉はどういう存在か」という問いに、片山選手は少し考えてからこう言いました。「代表にも入っていてすごいと思います。ですが、私はお姉ちゃんよりももっと全国で活躍できるプレーヤーになりたいです」

大黒柱の宮崎選手を欠く今こそ、片山選手の急成長が求められており、本人もそのことは自覚しています。このリーグ戦でブレイクスルーを果たすことができるか。今後の片山選手の活躍に注目が集まります。

「U18日清食品ブロックリーグ2025」 会場での観戦情報

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