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U18日清食品リーグ

「応援席のみんなに、タフに戦う姿を見せたかった」
美濃加茂 #8 奥村輝己

第4週を迎えた「U18日清食品トップリーグ2025」は、豊田合成記念体育館 ENTRIO(愛知県稲沢市)で開催されています。9月20日(土)の第3試合では、美濃加茂(岐阜県)と福岡大学附属大濠(福岡県)が対戦しました。
試合前に美濃加茂の林龍幸コーチは「自信を付けられる試合にしたい」と話していましたが、序盤から追いかける展開を覆すことができず、苦しい試合となりました。
「中でやられることを怖がってヘルプディフェンスに深く入り過ぎたなと。外が空いたところを相手に気持ち良く3ポイントシュートを決められて、ディフェンスが後手に回ってしまいました」と林コーチ。第1クォーターから福岡大学附属大濠の長距離砲に苦しめられ、このクォーターだけで#13榎木璃旺選手(3年/169cm)に3本、#8サントス マノエルハジメ選手(3年/195cm)に2本の3ポイントシュートを決められました。10-25と、出遅れて第2クォーターに入ります。
その後も榎木選手らに執拗にマークされ、スコアラーの#7大城執逢選手(3年/172cm)や#4鈴木陸音選手(3年/171cm)も簡単には得点できません。そんな中で、積極的なプレーを見せたのが#8奥村輝己選手(3年/180cm)です。ドライブやリバウンドシュート、速攻など前半だけでチームハイの10得点を挙げる活躍を見せました。
26-44で迎えた後半、控えの下級生も積極的に起用する福岡大学附属大濠に対して、美濃加茂は鈴木選手らが意地を見せて速い展開から得点を重ねました。しかし前半で開いた点差が重くのしかかり、反撃及ばず。第4クォーターで再び引き離され、最後は56-91で完敗となりました。

スコアとしては厳しい展開でしたが、美濃加茂は要所で自分たちの流れを作る場面もありました。中でも、チームハイタイの17得点を挙げて流れを作ったのが奥村選手。福岡大学附属大濠を相手に「リバウンドに飛び込まれてしまい、自分たちのやりたいバスケがあまりできなかったです」と悔しさをにじませましたが、自身のオフェンスについては「過去2試合は全然得点でチームに貢献できなかったので、今日は積極的に攻めることを意識して、それが少しできたと思います」と手応えを感じている様子でした。
この日は会場と学校の距離がそう遠くないこともあって、60人を超える全部員が大型バスで応援に駆けつけました。奥村選手は「ベンチに入れなかった選手は悔しい思いもあると思います。だからこそ試合に出る自分たちが、応援席のみんなにタフに戦う姿を見せなければと思っていました」と語り、仲間の応援も力にしていたようです。序盤から強敵相手に果敢に攻める姿勢を見せ、応援席の仲間を大いに沸かせました。
林コーチは奥村選手について「いろいろなことに気を遣ってプレーできる選手になってほしいですし、サイズはないけれどリバウンドも頑張ってほしい」と期待を寄せています。奥村選手自身も「味方を生かしながら、ドライブをしたり、外からシュートを打ち切ったり、走るところは走ったり、オールラウンドに働けるようにしたい」と自覚は十分。理想としているのは1学年上のキャプテンだった藤田大輝選手(現・駒澤大学)で、「中も強いのに、外からしっかりシュートを打ち切って決めていて、すごく尊敬できる先輩でした。先輩が教えてくれた部分を、もっと試合で出していきたいです」と語っています。
昨年は、その藤田選手ら1学年上の先輩たちに導かれ、夏の全国大会で準優勝を経験。「U18日清食品トップリーグ2024」でも準優勝を果たし、今年度の出場権を得た経緯があります。「すごい光景を見せてもらったと思います。自分たちも先輩たちのように、このU18日清食品トップリーグでベスト4に入りたい。諦めずに、残りの試合も全力で勝ちにいきます」と意気込む奥村選手。今大会で少しずつ自信を培いながら、一つでも多くの白星を挙げたいところです。

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