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U18日清食品リーグ

「打ち続けなければシュートは入らない」
岐阜女子 #9 北野空

レポート
U18日清食品トップリーグ2025

「U18日清食品トップリーグ2025」第4週、9月21日(日)の第2試合では、昭和学院(千葉県)と岐阜女子(岐阜県)が対戦しました。今大会初勝利を目指して全力で挑んできた昭和学院に対し、岐阜女子は堅いディフェンスで試合中盤にリードを広げ、貫禄の勝利を収めました。

第1クォーターは両チームが好ディフェンスを見せ、ロースコアの接戦となりました。岐阜女子は#9北野空選手(3年/165cm)が果敢にドライブを仕掛けるものの決め切れず、その間に昭和学院の#15志村里緒選手(2年/176cm)らに得点を許します。11-8と岐阜女子がわずかにリードして第1クォーターを終えましたが、第2クォーター序盤には#7岡本紗奈選手(3年/164cm)に3ポイントシュートを決められ、11-11の同点に追いつかれました。

ただ、「オフェンスはチグハグなところがありましたが、ディフェンスはしっかりやれている部分があったので、大崩れはしないと思っていました」と岐阜女子の安江満夫コーチ。その言葉通り、岐阜女子は激しいディフェンスで昭和学院のエースガード、#8藤松柚乃選手(3年/159cm)らを執拗にマークし、相手のリズムを崩すことに成功しました。リバウンドを取られても、次のディフェンスできっちり相手を止め、失点を許しません。オフェンスでは#5杉浦結菜選手(3年/172cm)の3ポイントシュートや北野選手の連続得点が飛び出し、10-0のランで一気に2桁のリード(21-11)を築きます。

第2クォーター終盤には、1年生も多くコートに投入されました。ガードの#13小池夏歩選手(1年/166cm)を起点に、#11信田琴和選手(1年/175cm)や#12上原小春選手(1年/171cm)が得点し、チームに勢いをもたらします。25-19で迎えた後半もディフェンスの手を緩めず、第3クォーターの失点はわずか7点。最終クォーターには#6小松美羽選手(3年/163cm)ら3年生が要所でシュートを決め、試合をきっちり締めくくって60-40で勝利しました。

チームの持ち味であるディフェンスを存分に発揮した岐阜女子。リバウンドでは14本の差(昭和学院39本/岐阜女子25本)をつけられたものの、昭和学院から28個ものターンオーバーを奪い、試合の主導権を渡しませんでした。

一方、オフェンス面ではやや課題も見られましたが、北野選手が15得点でチームをけん引。北野選手は三重県出身で、隣県の愛知県で開催されたこの試合には「祖父などの家族や高校の先生もわざわざ見に来てくれたので、絶対に勝つところを見せたいと思っていました」と強い気持ちで臨んでいました。「序盤はシュートが決まらず少し焦りましたが、打ち続けなければ入らないと思ったので、自信を持って攻めようと意識してプレーしました」と振り返り、終始攻める姿勢を貫いたことが活躍につながったようです。

安江コーチは北野選手について「得点力は非常に良いものを持っていますので、今後はタフショットを減らし、アシストをさばくなど状況判断をより良くしてほしい」とさらなる成長を期待しています。今年の夏からは時にポイントガードのポジションにも挑戦していますが、同じポジションには先週から小松選手が復帰しました。2人で一緒にコートに立つ時間もあり、北野選手は「速攻のときなど、できる方がボールを運んだり、相手のガードへのディフェンスも私と小松選手で交代で守ったりしています。コート上で常にコミュニケーションを取りながら、1番と2番を使い分けたいです」と語っていました。仲間とともにフォローし合いながら、自分自身を成長させている最中です。

今大会、ここまでの戦いを振り返って「京都精華学園には負けてしまいましたが、その後で小松選手も復帰し、チームは上向きだと思います。残りの試合はすべて勝ち切ろうと、みんなで気持ちを一つにしています」と北野選手は笑顔で話していました。まだまだ大きなポテンシャルを秘める彼女の成長が、今後の岐阜女子の大きなカギを握っていると言えるでしょう。

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