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U18日清食品リーグ

「練習中からずっと八王子のことを考えてきた」
福岡大学附属大濠 #8 サントス マノエルハジメ

レポート
U18日清食品トップリーグ2025

「U18日清食品トップリーグ2025」第4週、9月21日(日)の最終試合では、福岡大学附属大濠(福岡県)と八王子学園八王子(東京都)が激突。全国高等学校総合体育大会(インターハイ)準々決勝の再戦ということもあり、大きな注目を集めました。

夏の対戦では63-71で敗れた福岡大学附属大濠にとって、今回は何としても勝ちたいリベンジマッチ。片峯聡太コーチもこの試合に特別な思いを持っており、1年生の#20山元珠來選手(1年/197cm)ら下級生をスタメンから外して「夏の悔しさを一番知っている3年生5人をスタメンにして挑みました」と明かします。

試合は予想通り白熱した展開となり、第1クォーターは17-17の同点。第2クォーターに入ると福岡大学附属大濠がリードを広げにかかりましたが、八王子学園八王子のエースシューター#6照井昇太朗選手(3年/173cm)に要所で得点を許し、なかなか突き放すことができませんでした。それでもインサイドの守りを固め、夏にインサイドで大暴れされた#0ニャン セハ セダト選手(2年/203cm)を前半わずか3得点に抑えることに成功。オフェンスでは#6吉岡陽選手(3年/184cm)や#14本田蕗以選手(2年/190cm)が積極的に攻めて得点を重ね、41-31と10点リードして前半を折り返しました。

迎えた第3クォーター、福岡大学附属大濠は相手のゾーンディフェンスに対し、#11櫻井照大選手(2年/183cm)が中継役となってボールをつなぎ、素早いパス回しから#8サントス マノエルハジメ選手(3年/195cm)が2本、吉岡選手が1本の3ポイントシュートを決めてリードを広げにかかります。途中、相手に追い上げられる場面もありましたが、10点前後のリードをキープ。第4クォーターには、逆に自分たちがゾーンディフェンスを仕掛けて流れをつかみ、そのまま引き離して81-66で勝利を収めました。

雪辱を果たし、選手一人ひとりが夏からの成長を大きく感じさせた福岡大学附属大濠。課題となっていたゾーンブレイクについては、櫻井選手が良い働きを見せ、吉岡選手らも積極的なプレーを見せました。また、ディフェンス面で活躍したのがサントス選手です。「まだまだやられてしまった部分もありますが、夏よりチームで協力して守れた部分はあったと思います」と振り返ります。

夏のインターハイで敗れ、「練習中から、ずっと八王子学園八王子のことを考えていました」と語るサントス選手。「ニャン(セハ セダト)選手に対して、身長もそこまで大きくないしフィジカルでも負けている自分が、どう対抗すればいいのか。特にハイポストからの1対1は、体を張って止めなければいけないと思っていました」と、常に強敵を意識しながら練習してきたそうです。フィジカル面にも課題を感じ、トレーナーや池田大輝アシスタントコーチとともに肉体改造にも取り組んで夏から体重を5キロ増。また、1年生ビッグマンの山元選手らの成長により、夏以降は慣れない4番ポジションにも挑戦しており、「スクリーンを自分がかけないときの、味方への合わせの動きなどが難しいです」と苦労しながらも成長につなげています。

今回の雪辱戦で、そうしたプレー面での夏からの成長を自分自身でも大きく感じることができました。ただ、片峯コーチはさらに“精神面”での成長を求めています。

「自分のことばかりにならず、もっと周りにも気を配ってリーダーシップを取ってくれれば。その点は今日、プレータイムがたとえ短くても一番声を出してチームの勝利に貢献してくれたキャプテンの榎木璃旺らを見習ってほしいと思います」と片峯コーチ。

プレーで大役を担いながらリーダーシップを発揮するのは、決して簡単なことではありません。しかし、それができれば、より頼もしいチームの絶対的な大黒柱になれるはずです。

次週、9月27日(土)に行われる仙台大学附属明成戦は、国民スポーツ大会と日程が重なり片峯コーチや一部の下級生が不在となります。ただ、だからこそ3年生たちにとっては試練の時と言えるでしょう。「残りの試合、圧倒して勝ちたいです」と強気な姿勢を見せるサントス選手。この正念場を乗り越えたときには、一回りも二回りも成長した姿が見られるに違いありません。

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