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U18日清食品リーグ

鈴木琥太郎「チームを支えていける選手になりたい」県立盛岡工業(岩手県)

今年の夏、35年ぶりにインターハイに出場した県立盛岡工業(岩手県)。県新人戦では県立一関工業(岩手県)に敗れてベスト8位の成績でしたが、春に急成長したチームは県予選を制し、「U18日清食品ブロックリーグ2025」の出場権を初めて勝ち取りました。

キャプテンを務める鈴木琥太郎選手は「毎年、U18日清食品トップリーグの試合中継を見て参考にしていたので、初めてブロックリーグに出場できるのがうれしいです」と素直に喜びます。「このブロックリーグはどこのチームも出られるわけではありません。岩手県からは自分たちしか出場できないので、とても感謝しています。この貴重な大会を経験することでさらに成長できるように戦います」

その意欲的な姿勢は、コート上のプレーにも表れていました。県立盛岡工業はタイムシェアをしながら全員で攻撃するチーム。選手交代を何度もしながら、目まぐるしくローテーションしていくことで、常にフレッシュな状態の選手がコートに立ち、激しいディフェンスを仕掛けていきます。時には5人全員を交代させる大胆な選手起用により、チャンスをつかんだ選手たちはイキイキとコートを走り回ります。

選手同士でコミュニケーションを取る姿も目立ちます。8月30日、初戦の八戸工業大学第一(青森県)戦に快勝した翌日に行われた東北学院(宮城県)戦では、得意のトランジションゲームを展開しましたが、惜しくも1点差で敗れました。試合が終わると選手たちはすぐさま円陣を組み、ミーティングを始めました。その中心にいたのはキャプテンの鈴木選手です。

後藤靖宏コーチいわく、「今年のチームは鈴木選手を中心にまとまりがあるので、私はあまり指示を出さないようにして、選手たちの自主性に任せています」と信頼を寄せています。

鈴木選手はリーダーシップのあるキャプテンであり、チームの得点源でもある中心選手。もともとはインサイドで力強いコンタクトプレーを得意とする選手でしたが、最近はアウトサイドのシュート力も磨いてきました。

「チームの戦い方としては、激しいディフェンスをして走れている時は良い展開が出ます。しかし、東北学院との試合では自分にファウルが込んでしまい、チームが崩れました。自分はこのチームで得点を取る仕事があるので、まずはしっかりとファウルのコントロールをして重要な時間にコートに立ち、打てるところでは1本1本を大切にしながらも、積極的にシュートを打ちたいです。得点とリーダーシップ、メンタルの部分でチームを支えていける選手になりたいです」

実際に「U18日清食品ブロックリーグ2025 グループA」を戦ったからこその気付きを、鈴木選手はこう語ります。「強いチームとの連戦で自分たちの強みと弱みが分かってきました。相手に強いディフェンスをされた時に、外のシュートだけになってしまう時間帯があります。そんな時こそ仲間を生かせるように、中に切れ込んでいくドライブをすることが重要だと改めて気付きました。もっと練習しないとダメですね。ディフェンス、走力、体力、自分のリーダーシップ……。普段の練習からやることがたくさんあると分かりました」

こうしてキャプテンを中心に意欲的な姿勢を見せる選手たちに対し、後藤コーチは今大会を通じてさらなるチームの成長を期待しています。「このブロックリーグは、今週はこのチーム、来週はこのチームと、次から次へと強豪校と対戦できるシステムです。毎試合、強豪チームと戦える機会に感謝をして、試合をするごとに良い時間帯を増やしていきたいです」

今年の県立盛岡工業は、35年ぶりのインターハイ出場や「U18日清食品ブロックリーグ2025」への初参戦など、選手たちの自主性で新しい扉を次々に開けました。残りの試合もこの大会で得た気付きを生かしながら、走り続けていきます。

「U18日清食品ブロックリーグ2025」 会場での観戦情報

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