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U18日清食品リーグ

「もっと成長し、勝利に導く力を付けたい」
帝京長岡 #7赤澤翔心

レポート
U18日清食品トップリーグ2025

「U18日清食品トップリーグ2025」第5週(会場/新潟県・シティホールプラザ アオーレ 長岡)、9月27日の第4試合で地元の帝京長岡(新潟県)が夏のインターハイ王者である鳥取城北(鳥取県)と対戦しました。

両校ともまだ勝ち星がなく、この試合は互いに待望の初勝利を懸けた一戦。しかも夏の全国高等学校総合体育大会(インターハイ)準々決勝の再戦でもあります。その試合で帝京長岡は終始リードを許して惜敗しただけに、地元の大声援を背に雪辱を期すリベンジマッチとなりました。

第1クォーター、帝京長岡はリベンジへの気負いからかシュートがなかなか決まりません。その間に0-9のランを許しましたが、残り6分半に#17笹嶋維吹選手(3年/182cm)のシュートで初得点。ここからリズムを掴んで#6田巻彪雅選手(3年/187cm)の3ポイントシュート、#7赤澤翔心選手(3年/180cm)のプルアップジャンパーなどで得点を重ね、15-15と追いつきます。さらに#14トゥレイ モモドゥ選手(1年/200cm)のプットバックで逆転に成功し、17-15で第1クォーターを終えました。

第2クォーターは両チームの堅実なディフェンスが目立つ展開になりました。帝京長岡は終盤の5分半、#15ジョベ パ マリック選手(1年/202cm)の得点以降はシュートが決まりませんでしたが、26-29と1ポゼッション差で前半戦を終えます。続く第3クォーターも接戦が継続し、見応えのある攻防が繰り広げられたものの、クォーター終盤に相手チームの連続3ポイントシュートが決まり、13点のビハインドを背負って最終クォーターに突入することになりました。

地元で初勝利を目指す帝京長岡は、第4クォーター序盤、笹嶋選手の3ポイントシュート、マリック選手の連続得点で一時は1桁差に詰め寄りました。しかしそこから流れを掴むことができず。試合終了間際、#11吉岡龍之介選手(2年/180cm)や#12小笠原立騎選手(2年/184cm)など、元気なベンチメンバーが見せ場を作ったものの、59-71で敗れました。

この日、チーム2位の11得点に加え、5リバウンド、6アシストと奮闘した赤澤選手は、初勝利にあと一歩及ばなかった悔しさを噛み締め、「地元で多くの方が応援に来てくれた中で、自分たちの力を発揮できず悔しいです」と語りました。エースガードである彼が次なるステップへ向けて取り組んでいるのが、不調な時の立ち振る舞いです。「ミスした時に下を向いてしまいがちで、声かけが少なくなってしまうことが課題です。自分のポジションはゲームを作ることもできる一方で、壊してしまう危険性もあります。チームの軸として、全体をケアする。もっと成長し、チームを勝利に導く力を付けたいです」と意欲を見せました。

課題に向き合うきっかけとなったのが、鳥取城北に敗れたインターハイでした。「出場できなかったチームメイトの分も背負い、自分のプレーを心がけましたが、緊張で力を発揮できませんでした」と振り返る赤澤選手は、自身がヘッドダウンすることがチームに悪影響を与えると痛感したと言います。柴田勲コーチは「彼が不調となり、態度に出てしまうとチームも崩れてしまいます。たとえ調子が悪くてもチームに勇気や希望を与える存在になってほしいですし、それができる選手だと考えています」と彼の成長に期待を寄せています。

インターハイの県予選を制し、北信越大会でも頂点に立った帝京長岡ですが、前述のとおり夏はベスト8という結果でした。現在、チームは急成長している選手を積極的に起用するなど、さらなる強化のために模索を続けているところです。その中心として期待される赤澤選手は、新たな壁もきっと乗り越えることでしょう。エースとともにさらに強くなる帝京長岡の過程に注目したいと思います。

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