第5週を迎えた「U18日清食品トップリーグ2025」。9月28日(日)の第2試合では、大会初勝利を目指す千葉経済大学附属(千葉県)が、ここまで無敗の京都精華学園(京都府)に挑みました。
千葉経済大学附属はすでに5試合を終え、残すはこの京都精華学園戦と11月の昭和学院戦のみ。だからこそ池端直樹コーチは「この試合が最後の試合のつもりで、悔いのないようにやり切ろう。負けることを恐れず、挑戦者として1点でもその差を縮めよう」と前日に選手たちへ声をかけたそうです。
その言葉どおり、千葉経済大学附属の選手たちは第1クォーターから気迫のこもったプレーを展開しました。キャプテン#4淺野愛桜選手(3年/161cm)がリバウンドシュートで先制。その後、京都精華学園#15ンガルラ ムクナ リヤ選手(2年/188cm)に2度のバスケットカウントを許して2-11と離されますが、タイムアウトを挟んで落ち着きを取り戻し、激しいディフェンスで反撃します。オフェンスでは、淺野選手が厳しいマークをかいくぐってこのクォーターだけで10得点。18-22と4点差にして第1クォーターを終えました。
第2クォーターも、京都精華学園の高さに対して千葉経済大学附属は前から仕掛けるディフェンスと全員リバウンドで応戦。好調の淺野選手が2本の3ポイントシュートを沈め、2年生エース#7坂田萌選手(2年/171cm)の得点も続いて良い流れを作ります。前半終了時点で36-37と、1点差まで詰め寄りました。
後半、京都精華学園は速攻からリヤ選手がバスケットカウントを獲得し、リードを広げにかかります。一方の千葉経済大学附属は果敢にシュートを狙うものの、リングに嫌われる我慢の展開。リバウンドも相手に支配され、坂田選手がファウルトラブルに陥りました。クォーター終盤、淺野選手の得点で追い上げる場面もありましたが、49-62と13点差で第3クォーターを終えます。
最終クォーター、千葉経済大学附属はコートに戻ってきた坂田選手がジャンプシュートなどで良い流れを作り、ベンチ出場の#6魚屋乃々夏選手(3年/159cm)もドライブや3ポイントシュートで追撃。さらに坂田選手がバスケットカウントを決め、残り4分で64-71と7点差まで詰め寄りました。しかしその後は得点が止まり、京都精華学園に内外から攻め込まれてリードを広げられる展開に。最終的には66-88でタイムアップ。強豪相手に善戦するも、勝利にはあと一歩届きませんでした。
これで千葉経済大学附属は6連敗。ただ、池端コーチは「サイズのある相手にも、走りやしつこいディフェンスで対抗できることを選手たちがコートで示してくれました」と選手たちを手放しに称賛します。キャプテンの淺野選手も「悔しいですが、試合後にみんなで『これまでの6試合で一番いい内容だった』と話しました。今後につながる試合になったと思います」と手応えを語りました。
この試合で淺野選手は、エースガードとして鬼気迫る集中力を発揮。3ポイントシュート4本を含む28得点、11リバウンドのダブルダブルを記録しました。その背景には、前日の岐阜女子戦での反省があったといいます。
「岐阜女子戦では相手のハードなディフェンスに引いてしまい、積極性がなくなってしまいました。でも試合後、自分の強みが何なのかを再確認して、やはり得点力を発揮しなければと。昨日の試合はオフボールの動きが悪かったので、そこの改善を意識しながら、ボールを持ったら常に攻め続けることを心がけました。また、リバウンドの面は2年生たちが中ですごく体を張って頑張ってくれているので、自分が飛び込んで助けられればと思っていました」
強敵相手のタフな連戦の中で、自らのあるべき姿を見つめ直して全力で挑んだ淺野選手。その中でつかんだ手応えは、きっとこの先につながる大きな自信になったはずです。今後に向け、淺野選手は「自分の持ち味はやっぱり得点力だと思うので、そうした得点力を発揮しながら、ガードとして仲間を引っ張りたいです」と意気込みを語ってくれました。残る1試合も、チームを牽引する高い得点力に注目です。
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