土浦日本大学(茨城県)は「U18日清食品ブロックリーグ2025」でめきめきと力をつけています。9月28日には近年全国上位の力を備えてきた鵬学園(石川県)と対戦し、65-58で勝利。これで無敗の3勝目を挙げました。
土浦日本大学は今夏のインターハイで3回戦まで勝ち上がったものの、倉敷翠松(岡山県)に敗れて目標としていたベスト8には届きませんでした。大きな課題となったのは第1クォーターの大量失点で、倉敷翠松戦では第1クォーターで12-23と出遅れました。エースの岩坂真紘選手は「入りのところでミスがなければ絶対に勝てたと思います」と語り、この後悔を絶対に繰り返さないと誓います。
「U18日清食品ブロックリーグ2025 グループB」初戦となった船橋市立船橋(千葉県)戦も、2戦目の星槎国際湘南(神奈川県)戦も、最高の入りというには至らなかったと岩坂選手は振り返ります。
それでも「互角の展開の中で自分たちの走るバスケをやり続けて、相手が疲れてきた時により走ることができているとは思います」と語り、この鵬学園との試合でも序盤から激しいディフェンスで相手のミスを誘い、第2クォーターには失点を1桁に抑えました。
なかなか思うようにシュートを決められない中、岩坂選手がインサイドで身体を張って得たフリースローなどで得点を積み上げると、第3クォーターになって自慢の運動量と各選手の得点力で土浦日本大学が試合を支配し始めます。添野紗姫菜選手がスピーディなボール運びとパス回しで鵬学園のディフェンスをかき回し、岩坂選手もポストプレーをしたかと思えばアウトサイドに飛び出して3ポイントシュートを打つなど、変幻自在のオフェンスで得点を重ねました。
岩坂選手はこの時間帯をこう振り返ります。「ジャンプシュートが入りだした時に『ここで入らなくなるまで打ち続けないといけない』と思っていましたし、外のシュートを打つことによって中に入った時にファウルがもらえると考えて、外と中のバランスを大事しながらプレーしました」
第4クォーター中盤、鵬学園の猛追を浴びて点差を1桁に詰められた場面でも、岩坂選手はエースとしての力を発揮。3ポイントシュートを成功させて相手を突き放すと、締めくくりを下級生たちに託してタイムアップを迎えました。
世代別の日本代表として世界大会にも出場した経験を持つ岩坂選手は、1年時からチームの大黒柱として期待されてきました。勝負を決定付けたワンハンドの3ポイントシュートも、たゆまぬ努力の末に身に着けたものです。「もともとは両手で打っていましたが、留学生のいるチームとの対戦で外のシュートを打てないと攻め手が少なくなるので、昨年のウインターカップ後からワンハンドで打つ練習を始めました。このリーグでは今のところ良いタイミングで打ち切れています」
理想とする最上級生の姿は「自分が1年生だった時のキャプテンのように、いつもシュートを決めたり結果を出す選手です」。得点だけでなくハイ&ローのパスや、仲間のドライブを助けるクリアアウト、リバウンドなど様々なプレーでチームを助け、接戦を勝利に導いたこの日のパフォーマンスは、思い描いた理想に近いものでした。
それでも、岩坂選手の目線は上を向いています。「今日のように外のシュートをしっかり決めることは継続しつつ、ゴール下でファウルをされてもシュートを決めきって、バスケット・カウントにできるようにしないといけません。今はまだシュートを外してしまって、一番良い結果には繋がっていないので、そこで結果を出せるよう頑張ります」
土浦日本大学はここから、留学生を擁する日本航空(山梨県)や八雲学園(東京都)との対戦を控えています。頼もしいエースとともにどれだけ勝ち星を増やし、チームとして成長していけるかが楽しみです。
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