北里アリーナ富士(静岡県)を舞台に行われた「U18日清食品トップリーグ2025」第6週、10月5日の第2試合でインターハイ準優勝の八王子学園八王子(東京都)が、美濃加茂(岐阜県)と対戦しました。
昨日の帝京長岡戦でうれしい大会初勝利を挙げた八王子学園八王子ですが、立ち上がりはインサイドアタックから失点が続き、2-9というスタートになりました。それでも自慢のゾーンディフェンスで追加点を防ぐと、#0ニャン セハ セダト選手(2年/203cm)のゴール下のシュート、#6照井昇太朗選手(3年/173cm)の3ポイントシュートで連続得点。差を詰めるとクォーター終了間際には#5佐藤大愛選手(3年/186cm)が左ウイングから3ポイントシュートを射抜き、14-13と逆転して第1クォーターを終えました。
第2クォーターに入ると、八王子学園八王子のディフェンス強度がさらにアップし、ズレを作らせません。ディフェンスから速い展開という得意の形から#11花島大良選手(3年/180cm)、#26田原龍斗選手(2年/180cm)が得点し、インサイドではセダト選手が強さを見せ、36-22とリードを広げてハーフタイムを迎えました。
後半に入っても八王子学園八王子は、主導権を握り続けます。第3クォーターではわずか5失点に抑えると、花島選手がこのクォーターだけで15得点という爆発力を披露。第4クォーターは22-28と美濃加茂に反撃を許しましたが、85-55で2勝目を挙げました
4連敗という中で迎えた第6週でしたが、終わってみればアイデンティティーであるディフェンスが奏功して連勝。伊東純希コーチは「ディフェンスで空回りし、ドライブも切られるなどうまく動けずに連敗を喫していましたが、一戦ずつに修正を重ねてきたことで、ようやく本来の戦いができました。これをスタンダードにできるようにしたいと思います」と選手たちの頑張りを評価しました。
一方、オフェンスでは花島選手が25得点、ニャン セハ セダト選手が17得点、田原選手が12得点、照井選手が11得点と多くの選手が力を発揮しました。その彼らにアシストし、自らも得点を奪って8得点、6リバウンド、9アシストというスタッツを残したのが司令塔でキャプテンの#13 畠山颯大選手(3年/174cm)です。
「4連敗という中で、チームとしてディフェンスのローテーションの練習を一からやり直してきました。うちはやはりディフェンスから展開するチームなので、引いて守るのではなく攻め気のディフェンスをして、連勝につながって良かったです」と畠山選手。勝利した喜びの中で語ったのが、チームをさらにステップアップさせるために自身に課せられた課題です。「照井や花島がフェイスガードをされた場合、誰かがサポートしなければなりません。そこで自分で打開し、3ポイントシュートを決めることが課題です。今日は先生からも『外してもいいから打ち続けろ』と言っていただき、いい形でシュートも打てました」。
伊東コーチは、その言葉の意図について「連敗している中で、彼のイメージとプレーにズレが生まれていると感じていました。それを打破するためにも、もっと自分を出してフレッシュな気持ちでプレーするように伝えていました。初心に立ち返ってほしいという中で、スピードあるオフェンスを展開してくれたことは良かったです」と期待どおりのプレーを見せてくれたと称えました。
これで2勝4敗となった八王子学園八王子。最終戦は、国立代々木競技場 第二体育館で開催される最終週(11月16日)の鳥取城北(鳥取県)戦となります。インターハイ決勝のリベンジの機会となる試合に向けて、畠山選手は「自分たちのディフェンスを徹底し、いいオフェンスに繋げたいです。それと、あの決勝で自分はシュートが入りませんでした。今日のようなプレーを見せてリベンジを果たしたいです」と意気込みを語りました。
本来の戦いができるようになってきた八王子学園八王子が、夏の王者にどんな戦いを見せるのか。両者の対決が今から楽しみです。
この記事をシェアする