今年、県立山形中央(山形県)は「U18日清食品ブロックリーグ2025」に男女アベック出場を果たしました。今年からチームを指揮する古原創太コーチは「このU18日清食品ブロックリーグはずっと出たかった大会で、3年連続で出場している女子バスケ部がうらやましかったほどです。女子部に追いつきたい気持ちで男子部も頑張り、4月の『U18日清食品ブロックリーグ参入戦』を勝ち抜いて出場権を勝ち取りました。一戦ごとに準備をして臨めることができるリーグ戦で、チームのテーマである『失点を減らす』ことを目標に臨みます」と出場の喜びと大会への目的を語ります。
「失点を減らす」とテーマを持って臨む県立山形中央ですが、初戦の県立能代科学技術(秋田県)戦では100-115というハイスコアゲームで敗れるスタートとなりました。「オフェンスでは私たちの良いところであるハイスコアな攻撃力を出せましたが、失点が多すぎました」と古原コーチは修正点を挙げます。
次戦の八戸工業大学第一(青森県)戦では失点を抑えて83-47で初勝利を挙げました。「トライ&エラーを繰り返しながら、自分たちの課題に取り組んでいった成果です」と、古原コーチは初勝利に手応えをつかんでいました。
初出場を喜んでいるのは選手たちも同様です。190cmのサイズを持ち、エースとして3ポイントシュートやドライブインが得意の松澤登馬選手は「1年生の頃からこの大会に出るのが夢でした。今年はインターハイ出場を果たせなかったので、このU18日清食品ブロックリーグを全国大会のつもりで臨んでいますし、この大会にかける思いは強いです」と話します。
またシューティングガードからポイントガードにコンバートされたばかりの村岡遥斗選手は「対戦する相手は全国大会に出るようなレベルの高いチームばかり。東北以外のチームと対戦できることが楽しみですし、この機会を大切にしてポイントガードとして成長していきたいです」とそれぞれ抱負を語ります。
エースと司令塔という大役を任される2人は、このリーグ戦で「僕たち2人のホットラインをもっと武器にしたい」という目標を設定し、毎試合チャレンジしています。勝利した八戸工業大学第一戦では、村岡選手がドライブでディフェンスを引き付け、そこから出すパスを松澤選手が決めるという展開が何回も見られました。
司令塔の村岡選手は「自分はポイントガードとして、当たっている人を見極めながらパスを散らしたり、自分で行けるところは自分で攻めにいくことをテーマに取り組んでいますが、それでも困った時には登馬にパスをすれば決めてくれるので、エースとして信頼しています」とエースを評価しています。
松澤選手はその期待に応えるようにこう答えます。「僕は遥斗の持ち味であるドライブからのパスをもらってシュートする場面が多いのですが、そこでフィニッシュを決めきれないことがあるので、もっと強いプレーを心掛けたいですし、遥斗からのパスは全部決めたいです。そして、2人でチームの大黒柱になりたいです」
9月20日までに4戦を終えた県立山形中央はここまで2勝2敗。リーグ再開からは待ち望んでいた北信越や関東といった東北以外のチームとの戦いが待っています。信頼し合う司令塔とエースがお互いを高め合う県立山形中央は、古原コーチが掲げるようにトライ&エラーを繰り返しながら成長し、残り3試合に臨みます。
この記事をシェアする