岡山商科大学附属(岡山県)は「U18日清食品ブロックリーグ2025 グループF」の全7試合を4勝3敗で終えました。
岡山商科大学附属は夏のインターハイを経てチームを再編成しており、今大会でも下級生や今までプレータイムがあまり多くなかった選手を起用したりと、様々な選手起用や戦術を試しながら試合を重ねました。
10月13日に行われた県立宗像(福岡県)との最終戦は、出だしこそ相手のガッツ溢れるプレースタイルに押し込まれましたが、2年生エースの山下璃空選手の3ポイントシュートや同じく2年生の河上舜選手の連続得点などで流れを呼び込み、20点リードで前半を終えました。後半も頻繁にメンバーチェンジをしつつも攻守の強度を落とすことなく戦い続け、最終スコア100-74での勝利を収めました。
試合後、納谷幸二ヘッドコーチは「最終的に100点取れたのは良いですが、前半を終えた時点で28だった失点を最終的には74点まで持っていかれました。もちろん相手も頑張って戦っているので簡単には抑えられませんが、客観的に見ても74失点は多いです。特に今日のように相手が頑張ってエナジーを出してくるなら、それ以上のエナジーを出すように伝えていますが、今日は少しエナジーが足りなかったです」と振り返ります。
それでも、今大会を通して見れば大きな収穫がありました。納谷ヘッドコーチは「敗れた試合があるのでその悔しさはありますが、夏の段階でプレータイムが少なかった選手たちが今はプレータイムを伸ばしています。その収穫をプラスに考えて、ここからしっかりやっていきたいです」と手応えを語ります。
エースの山下選手も「前はベンチに入れていなかった選手が最近はベンチ入りして試合にも出ています。1年生もインターハイに出た選手がいるので、いろいろな選手が活躍できるようになっています」とチームの成長を実感しています。
山下選手は部員数約70名という大所帯の中でエースを務めています。3ポイントシュートやペイントアタックなど華やかなプレーでチームを盛り上げる一方で、スクリーンアウトやルーズボールなど数字には残らないような泥臭いプレーも決して怠ることがありません。
山下選手は県立宗像でのパフォーマンスを「最初にドライブに行った時に滑ってしまって、そこからチームの流れもあまり良くないままスタートを切ってしまったことは今後の改善点です」と振り返りつつ、「それでも今日は前半から積極的にシュートを狙い、3ポイントシュートも2本決めたのは良かったです。ただ、これで満足せずに次はもっと多くの点数をとってチームの流れを良くできるようにしたいです」と、さらなる成長に意欲を見せます。
山下選手は1年生だった去年から試合に出ています。これだけの大所帯のチームを下級生ながらエースとして引っ張ることにプレッシャーを感じないはずはありませんが、それでも「良いマインドでプレーできています」と言います。
「1年生の頃からスタートとして試合に出させてもらっています。去年の3年生にはいろいろな経験をさせてもらいましたし、今年もインターハイに出ていろいろな経験ができました。この経験を生かしてこの後の大会も戦うつもりですし、自分たちの代になる来年は『しっかり自分がやるんだ』という強い気持ちを持ちたいです」
山下選手には目指べき明確な選手像があります。「試合に出られない先輩や同級生、後輩もいます。その中で僕は去年からプレーさせてもらっているので、しっかりと責任感を持つようにしています。部員全員の思いを背負ってチームを勝たせられる選手になりたいし、周りから頼ってもらえる選手になりたいです」
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