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U18日清食品リーグ

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廣島愛叶「僕からまず『自分が何をしたいか』を伝える」四日市メリノール学院(三重県)

四日市メリノール学院(三重県)の男子バスケ部は、山本草大コーチを新たな指導者として迎えました。昨年まで福岡大学附属大濠でアシスタントコーチを務めていた山本コーチのチーム作りは、まだ始まったばかり。インターハイ後に取り組んできたプレーを試し、挑戦するのが「U18日清食品ブロックリーグ2025」のテーマとなります。

「インターハイには時間的に厳しかったリバウンドやヘルプローテーションをこのリーグ戦では徹底しようとして、良いチャレンジができています。3つ勝って選手たちの自信にもなりました。今は徹底するべきところを徹底し、チャレンジするところは恐れずにチャレンジする。その両立をしていきたいです」と山本コーチは語ります。

開幕からつくば秀英(茨城県)、國學院大學久我山(東京都)、富田(岐阜県)に3連勝。しかし、山梨学院(山梨県)と桜丘(愛知県)に連敗。この2試合は負けたことよりも、チャレンジすべきところで消極的になり、やれるようになったはずのプレーを徹底できない課題が浮き彫りとなりました。それでも、右肩上がりの成長が続くわけではないのがチーム作りの難しいところで、四日市メリノール学院は失敗を糧に学んでいる段階です。

チームとともに、選手個々もレベルアップに力を注いでいます。3年生主体のチームにおいて2年生ながらチャンスを与えられているのが廣島愛叶選手です。インターハイ終了後にプレータイムを伸ばし、今が成長しどころ。10月13日の桜丘との試合では、キレのあるドライブで見せ場を作りました。

「メリノールはディフェンスから走るバスケをするチームで、僕はプッシュが得意なので、ディフェンスからプッシュでそのままレイアップに行ったり、そこから仲間にパスを出して、チームがスムーズに得点を取れる流れを作りたいです」と廣島選手は言います。

ただし、プレータイムが伸びてもチームの絶対的な存在ではなく、3年生の主力にこれから並ぼうという立場。試合中も長くボールを持つわけではなく、オフェンスに絡めないポゼッションもあります。「僕以外で試合に出ているのは3年生なので、まだちょっと遠慮するところがあります」と、廣島選手は自身の課題を理解しつつ、それをどう打ち破るかを考えています。

「自分の持ち味は脚力です。オフェンスでボールを持ちたいより先に、まずは脚力をディフェンスに使おうとしています。まずはディフェンスを頑張って、オフェンスでは積極的に1対1に行きながら、もっと状況判断を良くしたいです」

「試合に出してもらっている以上は『2年生だからできない』ではダメです。3年生に頼らず積極的にプレーして、できなかった部分はコーチや3年生に聞いて教えてもらい、良い状況判断を増やしていきたいです」

廣島選手がイメージする自分の将来像は、メインハンドラーとしてチームを仕切り、ピック&ロールを使って攻撃をクリエイトするプレーです。ただ、今はそこに向けて技術を磨き、周囲の信頼を勝ち取らなければいけない立場。そこで迷い、悩んでいるのが今ですが、山本コーチはそれをしっかりと見守り、期待を込めてこう語ります。

「バスケIQは悩んで身に着けるもので、簡単に分かったふりをされても困ります。迷わないと分からないものを、迷いながら少しずつ良い方向にもっていってもらいたい」

これに対して廣島選手は、「状況判断は僕からまず『自分が何をしたいか』をはっきりと3年生に伝えるのが大事なので、自分からもっともっと発信していきます」と語ります。迷い、悩むこの時期を乗り越えれば、一つ大きなステップアップを果たすことになります。その時には周囲からも自然と頼られる選手になっているはずです。

「U18日清食品ブロックリーグ2025」 会場での観戦情報

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