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U18日清食品リーグ

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尾形美樹 「レフェリーとして成長するには、公式戦の現場に多く立つこと」JBA公認S級審判員

10月12日に行われた「U18日清食品ブロックリーグ2025 グループC」の東海大学付属諏訪(長野県)と桐生第一(群馬県)の試合では、JBA公認S級審判員、現役FIBAレフェリーとして国際大会も担当しているトップレフェリーの尾形美樹さんがクルーチーフを務めました。

普段の「U18日清食品ブロックリーグ」では開催地の都道府県協会からA級、B級の審判員が派遣されます。今回はS級の尾形さんが長野県出身とあって、東海大学付属諏訪で行われた地元の試合を担当することになりました。「これまではU18の大会にあまりかかわっていませんでしたが、今回は地元開催でスケジュールが適って、ご縁だなと思いました。今回のように全国からチームが集まる大会を長野県のレフェリーが担当することで、普段なかなか会えない方と交流できますし、私にとってもすごく学びの多い時間でした」

高校まではプレーヤーとしてバスケに打ち込んでいた尾形さん。当時からレフェリーには興味があり、「生意気ですが、試合をやりながらレフェリーに『もっとこういうプレーをさせてほしい』と思っていました」と振り返ります。

そんな尾形さんは高校卒業後にレフェリーとしての活動を始めました。「プレーヤー時代も練習ゲームを吹かせてもらう機会があって、当時は若い女性という珍しさもあって多くの現場に連れていってもらいました。ライセンス制度など知らないまま始めたのですが、やればやるほどレフェリーがどんどん楽しくなっていきました」。当時の長野県にはJBA公認A級審判員が1人しかおらず、その状況を知ったことで尾形さんは自分がチャレンジしようとモチベーションを持つようになり、現在に至ります。

尾形さんは「U18日清食品リーグ」について、レフェリーの視点から見ても大歓迎だと言います。「レベルの高い公式戦が増えることは、レフェリーにとってもありがたいです。今日は長野県のB級以上のレフェリーが集まりました。長野県でこのレベルの大会は北信越大会ぐらいで、B級の全員が北信越大会の担当になるわけではありません」

「インターハイも各県からの派遣数が決まっているので、多くのレフェリーが担当できるわけではありません。私もA級の時は、新潟インターハイしか経験がありませんでした。こうやって長野県でレベルの高い試合が行われることで、長野県のレフェリーがその試合を担当できますし、集まって意見交換できる機会にもなります」

同じ長野県には、「U18日清食品トップリーグ2023」で高校生レフェリーとして注目された佐藤快さんも所属しています。尾形さんは佐藤さんについて「彼のことを知ったのは、JBA公認B級審判員の審査会でした。それまで全く面識がなかったのですが、すごい子が出てきたなと思いました」と話し、こう続けます。

「U18日清食品リーグ」がレベルの高い公式戦を増やし、高校生審判もその試合を担当する。これは間違いなく良い機会だと尾形さんは話します。「担当試合の後に話す機会があったのですが、B.LEAGUEのプロフェッショナルレフェリーからもアドバイスをもらえましたし、会場が代々木第二体育館だったこともあって『すごく良い思い出になった』と話していた姿は、大人びているけどちゃんと高校生でしたね」

B.LEAGUEがスタートした2016年を機に日本のバスケットボールシーンは大きく変化しました。バスケ界の変化は、バスケにかかわる人たちに選手以外の活躍の場を増やしており、レフェリーもその一つです。これからトップレフェリーを目指す人たちに向けて、尾形さんはこうメッセージを送ります。

「若い頃からレフェリーを目指すことは、個人的には本当にすごい良いことだと思いますし、私自身もうれしいです。私ももっと早くからレフェリーをやっていたらもっと上手くなったのかな、なんて今の若い人たちを見ながら思ったりもします(笑)。レフェリーとして成長するには、やはり公式戦の現場により多く立って、実際に笛を吹いていくことが必要です。もちろん失敗も成功もありますが、その経験の数が必ず自分を成長させてくれます」

バスケットボールはプレーヤーが主役ですが、その舞台を支える人たちの存在も欠かせません。「U18日清食品リーグ」は、選手だけでなくその周辺の人々の成長のきっかけづくりも担っています。

「U18日清食品ブロックリーグ2025」 会場での観戦情報

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