昨年に続いて2回目となる「U18日清食品ブロックリーグ2025」に出場している聖和学園(宮城県)。今年の大会は、聖和学園が所属する東北ブロックだけでなく、他地域との試合が組まれていることで「モチベーションが上がっている」と小野裕コーチは意気込みを語ります。
「U18日清食品ブロックリーグが他地域と対戦できるように改革したのは大歓迎で、私たちは今大会で優勝し、来年のU18日清食品トップリーグに参入する目標を立てて臨みました。湯沢翔北(秋田県)に敗れてしまったので、残りの試合で全勝するつもりで戦います」
今年の聖和学園は、昨年のインターハイでベスト8に進出した高さと得点力のあるチームから、トランジションの速さと3ポイントシュートを持ち味とするチームへと変貌中のため、このリーグ戦で高いレベルの試合を重ねる経験値を必要としています。また、夏のインターハイ後はさらなるバージョンアップを目指し「今まで以上に、プレッシャーディフェンスの強化に取り組んでいます」と小野コーチはチーム状況を説明します。
試行錯誤しながらチーム作りを重ねた結果、形になってきたのが30点差をつけて快勝した10月11日の一関学院(岩手県)戦でした。オールコートプレスを仕掛けて速い展開に持ち込んだ試合内容からは、今大会で喫した一敗から学び、課題と向き合ってきた姿勢が見えます。
小野コーチは「ディフェンスをテーマに掲げて強化を始めてから、今日の試合が一番良い内容でした。やりたいバスケがだんだんと形になってきました」と手応えをつかんでいます。
ディフェンス強化中のチームの軸となっているのが、ゲームキャプテンで司令塔を務める3年生の齋藤凌花選手と、2年生でシューターの佐藤楓菜選手です。スピードあるゲームメークから小気味良く3ポイントシュートを打つ試合展開からは、ポイントガードとシューターの信頼関係が見えてきます。
齋藤選手はこう語ります。「今年のチームはスピードある展開からシューターを生かすチームになりました。自分はドライブが得意なので、まずは自分が攻めてディフェンスを引き付けることでシューターを生かそうと思っています。逆に、自分にディフェンスが来なければ、持ち味のドライブを仕掛けます。自分がディフェンスの位置を見ながらゲーム展開を作っていくので、チームメートにはどんどん3ポイントシュートを打ってほしい。特に佐藤選手は打てば入る選手なので期待しています」
これに対して2年生シューターの佐藤選手は、「齋藤選手はスピードとドライブがすごいし、的確なゲームコントロールしてくれるので、シューターとしてとても攻めやすいです」と信頼を寄せる言葉を発していました。
ゲームキャプテンとしてチームを束ねる齋藤選手は、今後のリーグ戦の展望を力強く語ります。「自分たちの持ち味である3ポイントシュートを打ち切るためには、強度の高いディフェンスをして、ルーズボールやリバウンドを頑張らないといけません。まだまだ発展途上ですが、この大会で試合をするごとにディフェンスを頑張る姿勢が浸透してきているように感じます。残りの試合では自分たちのディフェンスを追求しながら、勝利を目指していきたいです」
「U18日清食品ブロックリーグ2025」でディフェンスの手応えをつかんできた聖和学園は、グループAの優勝を目指す高い目標のもと、残りの3試合に挑みます。
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