「U18日清食品トップリーグ2025」最終週。11月15日の第3試合は岐阜女子と日本航空北海道が対戦。両者は夏のインターハイ準決勝で対戦しており、その際は日本航空北海道が勝利し決勝に進んでいます。
しかし、今回の対戦では岐阜女子はインターハイではケガで欠場していた司令塔の#6 小松美羽選手(3年/163cm)がスターターに戻ってきており、何としても勝利を挙げて、リベンジを果たしたいところです。
序盤、日本航空北海道は気迫のこもった岐阜女子の鉄壁ディフェンスを攻めあぐねます。特にエース#6 庵原有紗選手(3年/180cm)が徹底的にマークされリズムに乗ることができません。それでも司令塔の#73 中村泉咲選手(3年/160cm)がドライブ、さらに中村選手からパスを受けた#00 ファトゥマタ カマラ選手(3年/186cm)が加点するなど、何とか食い下がり10-16で第1クォーターを終えました。
第2クォーターには、庵原選手が厳しいディフェンスに遭いながらも、バスケットカウントを2度奪うなど踏ん張りを見せると、アウトサイドから#1 宇都鈴々奈選手(3年/162cm)が3ポイントシュートを沈め22-26と4点差まで詰め寄ります。岐阜女子の小松選手に3ポイントシュートを決め返されるなどしましたが、28-33と5点のビハインドで後半に望みをつなぎました。
第3クォーターに入ると、カマラ選手の連続得点で32-33と1点差に詰め寄りますが、岐阜女子に3ポイントシュートを続けて決められ、再び引き離されます。その後もたびたび点差を詰める日本航空北海道ですが、岐阜女子は小松選手の3ポイントシュートなどで逆転を許しません。
41-46と5点ビハインドのまま差を詰められずに迎えた最終クォーター。粘る日本航空北海道はこのクォーターも同点のチャンスをつかみます。カマラ選手のインサイドシュートで45-48とすると、そこから宇都選手、そして中村選手が決まれば同点の3ポイントシュートを放ちましたが、リングに弾かれてしまいました。逆に残り6分8秒で岐阜女子の#9 北野空選手(3年/165cm)に3ポイントシュートを決められ、瞬く間に差を付けられてしまうと、その後再び追い上げることはできずに日本航空北海道は50-62で敗戦を喫しました。
「1試合前に精華女子が勝ったことで、私たちが目標としていた『U18日清食品トップリーグ2025』でのベスト4入りの道は閉ざされてしまったのですが、シンプルにこの試合に勝とうと臨みました。小松選手の戻ってきた岐阜女子は、相当強いだろうと予想していましたが、その予想以上でした」と矢倉直親コーチは試合後に口にしました。「できるだけボールを動かしたかったのですが、ボールへのプレッシャーが厳しくて、ボールが動かせなかったですね。そこはこれからもっと磨いていかないといけない部分です。高さを活かせなかったですし、ボールが止まってしまいました」と岐阜女子のディフェンス力を敗因に挙げました。突き放された場面については「出ずっぱりの選手もいたので、さすがに疲れてしまった部分があったと思います」と選手をねぎらいました。
そうした出ずっぱりの一人が中村選手です。不動の司令塔としてコーチ、チームメイトからの信頼も厚く、カマラ選手、庵原選手とともに40分間フル出場しました。
「相手はインサイドを抑えにくると思っていたので、中が無理なら外から攻める、というように、インサイドもアウトサイドも両方で点を取れるオフェンスをすれば、相手も守りづらくなると思っていました。ですから、私たちアウトサイドの選手も得点に行くという気持ちはありました。点差が離れた時にも、一気に追い付くというより、徐々に点差を近付けていって、最後にひっくり返せるようにしようと話していました。ですが、決めれば追い付くといったシュートを決め切ることができませんでした」と試合を振り返りました。そして「練習では3ポイントシュートも入るのですが、試合になると相手のプレッシャーの前に力みすぎて打ってしまうことが多いです。やはり勝負どころでシュートを決められる選手、そしてゲームをコントロールして、チームを勝たせられるようなポイントガードになりたいです」とさらなる成長を誓いました。
創部3年の日本航空北海道は3学年全てがそろった初めての年です。最終戦を勝利では飾れませんでしたが「U18日清食品トップリーグ2025」に初出場を果たし、5位の結果と大きな飛躍を遂げました。
この記事をシェアする