11月16日、開志国際(新潟県)は東海大学付属諏訪(長野県)を自校の体育館に迎えました。「U18日清食品ブロックリーグ2025 グループC」の最終戦は、堅守速攻を体現してテンポ良くシュートを沈めていく東海大学付属諏訪が先行し、リバウンドをはじめ球際の強さが際立つ開志国際が追いかける白熱の展開に。開志国際だけでなく諏訪からも多くの保護者が観戦に訪れ、選手たちの熱気がコートを取り巻く観客にも伝わって、会場は大いに盛り上がりました。
落ち着いてゲームのリズムを作る北村優太選手、シックスマンとして新たなエネルギーをチームに注入する小泉俊介選手と2人のキャプテンが存在感を発揮。磯部大悟選手は泥臭く身体を張り、平良奏龍選手やキング太選手は攻撃のアクセントとなって、2年生エースの高橋歩路選手が徹底的なマークを受けながらも積極性を失うことなく得点を重ねていきます。アジャック アロング アジャック アロング選手は207cmの高さを生かしてペイントエリアを支配し、オフェンスリバウンドをそのままねじ込む勝負強さを発揮しました。
オフェンスリバウンドからの得点が連続で出るようになると、東海大学付属諏訪はそのケアに意識を向けざるを得ません。そうなるとトランジションの出足が鈍り、ゲームの流れは開志国際に傾きます。
前半はビハインドの時間帯が長かった開志国際は、第3クォーターを29-14のビッグクォーターとして逆転に成功。終盤の東海大学付属諏訪の反撃を断ち切り、91-81で勝利を収めました。これで7戦全勝での「U18日清食品ブロックリーグ2025 グループC」優勝となりました。
開志国際は夏のインターハイへの出場を逃す悔しい経験をしています。ケガ人が続出してチームとして良い練習ができず、それでも高橋選手が「何となく勝てるだろう、というフワッとした意識で入ってしまった」という県予選決勝で帝京長岡(新潟県)に完敗を喫しました。
そんな開志国際にとって「U18日清食品ブロックリーグ2025 グループC」はチーム力を再び高め、自信を取り戻すための場でした。富樫英樹コーチは「ケガ人が戻って来て、選手個々の代表活動も終わって、チームとして再スタートして日が浅い状態でリーグ戦を迎えました。その中で、多くの選手を起用しながら勝ちにこだわりました」と話します。
その中で富樫コーチが感じたのは、「やっぱり練習は裏切らない」でした。選手起用の幅を広げ、10人以上の選手を試しながら戦う中で、結局は普段の練習で良いパフォーマンスを見せている選手が試合でも活躍したと言います。この実感は選手たちにも共有され、日々の練習に取り組む姿勢がいかに大切かを体感するきっかけとなりました。
小泉選手とともにキャプテンを務め、ポイントガードとしてコート上ではチームをまとめる北村選手は、「本当はU18日清食品トップリーグに出場したかったです。インターハイ予選で負けて、トップリーグにも出場できなくなったことが本当に悔しかったです」と語ります。
それでも選手たちは、この「U18日清食品ブロックリーグ2025」をメンタル的に立ち直るきっかけにしました。「良かったのは、このグループCが強豪揃いだったことです。インターハイでベスト4の北陸(福井県)さんがいて、正智深谷(埼玉県)さんも、今日対戦した東海大学付属諏訪さんも本当に強いチームで、そこで全勝優勝してトップリーグに戻るという目標を持つことができました」
特に気合いが入ったという一戦は、11月8日に行われた北陸との全勝対決でした。「相手がインターハイのベスト4ということで意識しました。その試合に20点差で勝てたことで(96-74で開志国際の勝利)、チームの成長を実感できました」と北村選手は振り返ります。
北村選手曰く、今年の開志国際は2年生が点を取り、3年生が支えるチーム。来年3月に行われるU18日清食品トップリーグ入替戦は新チームで戦うことになりますが、北村選手は後輩たちに全幅の信頼を寄せています。「2年生は本当に頼もしいので、U18日清食品トップリーグ入替戦に勝って、トップリーグで暴れてくれると思います。来年もどんどん強くなるチームを応援したいと思います」
この記事をシェアする