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U18日清食品リーグ

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テウ アダマ「60点、70点取ってきなさい」八雲学園(東京都)

「U18日清食品ブロックリーグ2025 グループA」で全勝優勝を飾った八雲学園(東京都)の大黒柱は、2年生のテウ アダマ選手でした。セネガル出身のアダマ選手は186cmの高さに加え、身体能力の高い選手が揃うアフリカ出身の留学生たちの中でも群を抜いた走力とスピードの持ち主です。

八雲学園が伝統とする超オフェンシブなハイスコアバスケに見事にフィットするアダマ選手は、最終戦となった札幌山の手(北海道)戦でも素晴らしいランニングプレーで得点を重ね、50得点超えの大活躍。「第1クォーターと第2クォーターのディフェンスが少し弱かったのが反省点ですが、一度も負けずにこの大会を終えられてうれしかったです」と、笑顔でリーグ戦を振り返りました。

キャプテンの松崎菜緒選手も「アダマ選手の走力は本当にすごいです」と脱帽。高木優子コーチはさらに、彼女の洞察力や思考力の高さについても教えてくれました。

「チームのウォーミングアップに自分で考えたメニューを提案したり、練習中も他の選手たちのプレーを見ながらいろいろなことを考えて、自分のプレーに生かそうとしています。練習後も自分で考えたメニューで自主トレーニング。他の選手にはなかなかできないことだと思います」

そのようなアダマ選手の能力を生かすため、高木コーチはプレーやエリアを限定せず、オールラウンドかつフリーランスにプレーすることをアダマ選手に求めています。アダマ選手には高木コーチの指導について「ディフェンスとリバウンドは細かく教えてもらっていますが、オフェンスは『60点、70点取ってきなさい』みたいな感じです」と明かします。

ペイントエリアを主戦場とし、ロブパスからのゴール下のシュートとオフェンスリバウンドからのセカンドショットという得点パターンに固定されがちな留学生が多い中、アダマ選手が札幌山の手戦で見せたプレーは実に多彩でした。

アウトサイドからペイントアタックを仕掛けたかと思ったら3ポイントシュートやミドルジャンパーを沈め、ポストプレーが手詰まりになれば田中椎紗選手や川名漣選手に的確なアシストを送ります。ストリートバスケのプレーヤーのようなトリッキーなボールハンドリングからペイントアタックを仕掛け、レイアップを沈めたときは観客から大きな歓声が挙がりました。

八雲学園にはアダマ選手の他にもオフェンス能力の高い選手がズラリと揃っていますが、前述のようなプレーをチームが目指すハイペースオフェンスの中で展開できるようになるため、ブロックリーグでは様々なプレーを試してきたと高木コーチは言います。

シュートに強みを持っていた田中選手や川名選手も、ディフェンスのわずかな隙を突いてアダマ選手にパスを合わせる技術が向上し、流れるようなオフェンスが実現しました。アダマ選手自身も「ブロックリーグを通してレイアップとパスの技術が向上しました」と話しています。

1年生だった昨年の「U18日清食品 関東ブロックリーグ2024」では、高い潜在能力を示しながらもまだ荒削りだったアダマ選手。しかし1年を経て、スケールの大きな選手へと成長しています。「優しいし、分からないことがあったら頑張って教えてくれます」という仲間たちのサポートにも助けられて、日本語も上達しています。

チームは3年生主体のため、来年3月に開催される「U18日清食品トップリーグ2026入替戦」にはアダマ選手以外のメンバーがガラッと変わった状態で挑むことになりそうですが、新チームでキャプテンとなるアダマ選手の奮闘に期待です。

「U18日清食品ブロックリーグ2025」 会場での観戦情報

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