11月30日、福岡大学附属若葉(福岡県)と県立小林(宮崎県)による「U18日清食品ブロックリーグ2025 グループF」の優勝を決める一戦が行われました。
福岡大学附属若葉は6勝0敗、一方の県立小林は5勝1敗で今大会の最終戦に挑みました。立ち上がり、県立小林は高い位置から激しく当たるディフェンスでプレッシャーを与えます。抜かれてもヘルプでコースを塞ぎ、スティールからの速攻を決めていきます。
福岡大学附属若葉はこのオールコートディフェンスに押され、なかなかリズムに乗れません。しかし、時間が経つにつれ県立小林のプレッシャーに順応していきます。鈴木瑚香南選手はゴール下でディフェンス3枚に囲まれてもシュートをリングにねじ込み、チームに勢いを与えます。相手を引き寄せてのキックアウトすることでワイドオープンのチャンスも作れるようになり、自分たちのペースを取り戻します。
第1クォーターこそ16-14と接戦でしたが、第2クォーターになると県立小林のプレッシャーを逆手に取り、スペースを上手く使ってチャンスを作り出します。トランジションやロングパスでのイージーシュートが決まるようになると一気に点差を広げ、後半にもディフェンスの強度を落とすことなく、最終スコア90-62での快勝を収めました。
福岡大学附属若葉は初出場の「U18日清食品ブロックリーグ2025」で全勝優勝、さらに得失点差+366はブロックリーグ男女128チームの中でも最多という結果となりました。
福岡大学附属若葉の太田妃優キャプテンは7戦全勝で大会を終え、「厳しい試合もありましたが、一戦一戦自分たちができることをしっかりやって勝てたのですごくうれしいです」と笑顔で振り返り、初出場となった今大会は「すごく面白かった」と続けます。
「あまり対戦しない地域のチームやいろいろなチームとゲームができて良い経験になったし、やるべきことも見つかってチームとして成長することができました」
福岡大学附属若葉にとって、この「U18日清食品ブロックリーグ2025」は今後に向けた重要なマイルストーンの一つでした。太田選手は言います。「このリーグ戦は次に繋げるための大切な大会でした。絶対に優勝して、良い形で新チームに繋ぐとみんなで話していました。今までは3年生が主体のチームでしたが、後輩たちには自分たちよりももっと良いチームになってほしいです」
福岡大学附属若葉は激戦の福岡県予選を勝ち抜くことができず、ウインターカップの出場権を逃しました。ですが、太田選手たち3年生は皇后杯で勝ち残り、年明けのファイナルラウンドに駒を進めています。「U18日清食品ブロックリーグ2025」での成長がこれに寄与したのは間違いありません。
太田選手は「年末年始のオフはありませんが、皇后杯はみんなとバスケができる本当に最後の大会なので楽しみしかありません。日本一長く、みんなとプレーしたいです」と意気込んでいます。
また、今大会初出場となった倉吉北(鳥取県)は、長田瑠奈コーチが「自分たちよりも格上の各県1位のチームと対戦するので、どんな展開になってもチャレンジ精神を忘れずに戦いたいです」と語ったように、苦しい展開になってもあきらめず戦い続けました。
結果的に1勝6敗の7位に終わりましたが、強豪相手にもチームの約束事であるディフェンスで泥臭くプレーし、走りきるバスケを展開しました。他のどのチームも、試合に勝つことと同じぐらい大切なチャレンジすること、気付きを得ることに本気で取り組んだリーグ戦となりました。
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