令和8年度全国高等学校総合体育大会(インターハイ)4日目は、男女の準々決勝が行われました。福井工業大学附属福井(福井県)は、桜花学園(愛知県)と対戦。73-80で敗れたものの、高校バスケの『女王』を終盤まで追い詰める大健闘を見せました。
このチームは創部3年目を迎え、ようやく初期メンバーが3年生になって3学年が揃ったところ。それでも林慎一郎ヘッドコーチの下、選手たちは努力を惜しまずチーム力向上に励み、昨年は「U18日清食品ブロックリーグ2025 グループC」で優勝し、ウインターカップでは3回戦で桜花学園に78-81と、この時も3点差の大接戦を演じています。
それでも、去年の冬と今の福井工業大学附属福井のバスケは全く異なるスタイルになっています。以前は1年生からエースの重責を担う小池昌鈴選手と187cmの高さを持つ留学生のサジョ レイ選手の2人で得点のほとんどを挙げていました。それが今では、2年生ポイントガードの田原莉桜選手が力強いボールプッシュで速い展開を作り出し、姫路莉緒選手と板橋香苗選手の両ウイングがアグレッシブにドライブで得点を狙います。レイ選手が今大会はケガで不在となりましたが、2年生留学生のマリアマ ジャロー選手がその穴を埋め、昨年とは違う多彩な攻めを見せました。
第1クォーター終盤からほとんどの時間帯を福井工業大学附属福井がリードする展開でしたが、終盤に失速。クラッチタイムに勝負強さを見せた桜花学園に逆転負けを喫したものの、小池選手はチームの確かな成長を感じ取っていました。
「去年は自分がたまたま調子が良くて点数が取れましたが、そこだけになっていました。それから全員が点を取りに行くバスケを目標にして、田原も姫路もどんどんアタックして点を取れることが今回の大会を通して見れたし、そこだけに満足せず、ベンチにいるメンバーも含めて全員が試合に出て活躍できる選手層を作っていきたいです」
チームが良い方向に変わる一つのきっかけになったのが、3月に行われた「U18日清食品トップリーグ2026入替戦」です。福岡大学附属若葉(福岡県)と昭和学院(千葉県)に勝利して昇格を勝ち取ったこの連戦では、レイ選手だけでなく小池選手までケガで欠きながら、残った選手たちがステップアップして自信をつかみ取りました。
「3カ月間プレーできなくてチームに迷惑をかけてしまったのですが、そこでみんなが頑張ってくれたおかげで、今こうやってインターハイでもみんな点を取れるようになれたんだと思います」と小池選手は言います。
創部から3年、福井工業大学附属福井は変化を恐れず受け入れながら成長を続けてきました。もっとも、その中で変わらないのは「高校バスケの強豪っぽくないこと」だと小池選手は言います。林コーチも冗談混じりに「練習が始まる時なんか、みんなバラバラでおしゃべりしながら出てきますよ。強豪校は統率が取れていてビシッとしていて、見るからに強そうなのですが、ウチは全然違います(笑)」と言います。
小池選手は、そのチームカラーを受け入れるまでに時間がかかったと言います。「みんな自立して自分で考えて行動できるのですが、気ままな子が多いので自由だし、練習中もふざけたりします。高校バスケってもっと団体行動をやるイメージで、自分たちが全然違うからキャプテンとして『もっとまとめなきゃ』と悩むこともありました」
「もともとキャプテン向きの性格ではない」という小池選手は、チームを良い方向に引っ張らなければと必死でしたが、林ヘッドコーチのアドバイスは「これがウチの色でいいんじゃない?」でした。
エースとして、キャプテンとして肩に入っていた力が抜けたことがプラスに働きました。「みんなが楽しそうにバスケをやるなら、それをこのチームの良さにして、やるべき時に自分が鼓舞していくようにしました。3年生になって自分がもっと余裕を持たないとチームも不安になるし、自分がチームを明るくしたいと思って、なるべく笑顔を心掛けています」
そんなチームの次のチャレンジは「U18日清食品トップリーグ2026 ディビジョン1」です。林コーチは「ディフェンスをもう一回しっかり強化したいので、強豪相手にどこまでやれるかを試したいです。サジョ レイも戻って来ますし、いろんな選手にチャンスを与えたい」と意気込みます。
小池選手も「トップリーグではベンチメンバーも増えます。15人全員がもっと戦えるようになりたいです」と大会を通じての目標を掲げました。
福井工業大学附属福井の「U18日清食品トップリーグ2026 Div.1」初戦は、8月29日(土)、アダストリアみとアリーナでの大阪薫英女学院戦になります。11月7日(土)には桜花学園との一戦も控えています。全国の舞台で2度負けた相手にリベンジなるか。福井工業大学附属福井にとっては気合いの入る試合となります。
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「U18日清食品トップリーグ2026 ディビジョン1」放送・配信情報
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