京都精華学園(京都府)は8月2日の決勝で東海大学付属福岡(福岡県)を60-51で破り、令和8年度全国高等学校総合体育大会(インターハイ)優勝を果たしました。キャプテンでポイントガードの吉田ひかり選手をケガで欠く中、エースの満生小珀選手を中心としながらも、留学生の2人も含めて誰がコートに立っても攻守のレベルを高く保ち、日替わりでヒーローが生まれる戦いぶりで、4度目のインターハイ制覇となりました。
吉田選手は5月の代表合宿中に右膝半月板損傷のケガを負いました。「軽い接触だったので大丈夫かと思ったのですが、すぐに検査してインターハイに出場できないことが分かりました。最初の何日かはめっちゃ落ち込んだのですが、今年絶望のようなケガではないのだから前を向こうと自分に言い聞かせました」と右膝の手術跡を眺めながら吉田選手は言います。
インターハイはもちろんベンチ外で、他のメンバーと一緒に応援に回りました。それでも彼女にとって幸いだったのは、準決勝と決勝の2日間の会場レイアウトでは、応援組が上階の観客席ではなくベンチのすぐ裏になったことです。
準決勝でも決勝でも、試合前やハーフタイムには一人ひとりにアドバイスを送る吉田選手の姿がありました。吉田選手は「気付いたことを伝えるだけで、そんなに大したことは言ってないんです」と笑います。それでも本来は2人でチームを引っ張るはずの『相棒』である満生選手には、特に長い時間を使って「自分を信じて頑張れ」と声を掛け続けました。
チームメートも吉田選手の思いを感じ取り、タイムアウトの最後に応援席も含めてハドルを組む時には、みんなが吉田選手の目を見て勝利を誓ったそうです。「みんな『目を見るからね』と言ってくれて、私は一人の目しか見れないので誰の目を見ればいいのか(笑)。でも、そうやって私も一緒に戦わせてくれて『本当に良いチームだな』と何度も思いました」
そして決勝では、京都精華学園の男子バスケ部、中学の女子バスケ部、またインターハイに出場している女子サッカー部も応援に駆け付けて、総勢100人超えの大応援団となりました。地元の大阪薫英女学院(大阪府)が相手で「めっちゃアウェーで悔しかった」と前日を振り返る吉田選手は「今日はみんな来てくれました。絶対に自分たちの応援で飲み込もう」という気持ちで応援の声を張り上げました。
「自分もプレーしたい」という気持ちを抑え込み、応援に全力を注いだ吉田選手は、優勝が決まった瞬間に号泣していました。「もうチームメートを信じるしかないので、自分が外から声を掛けられるところは声を掛けて、ガードが焦っている時には『焦るな』と声を掛けて。優勝できたのはうれしかったですけど、良い勝ち方ができたのが本当に良かったです」
5月にケガをしてから2カ月が経過した今は、筋力を取り戻すリハビリに取り組んでおり、もう少しで練習に段階的に戻っていけると吉田選手は言います。まだ正式なスケジュールは決めていませんが、「U18日清食品トップリーグ2026 ディビジョン1」で実戦復帰し、少しずつプレーの強度を戻していくつもりです。
「トーナメントに比べて連戦ではない分、その試合に向けてしっかり調整できて、自分たちのレベルを上げていく良い機会になります。連覇は意識していませんが、一つでも多く勝って自分たちの自信に繋げていきたいです」
「U18日清食品トップリーグ2026」となれば、吉田選手も自分がプレーする姿をイメージできます。「今のチームに3ポイントシュートを得意にしている選手がいないので、私は3ポイントシュートでチームを勢い付けたいですし、スピードでどんどん仕掛けたいです。スタッツは気にせず、自分にできるプレーでしっかりチームのプラスになりたいです。全部は出れないかもしれないですが、自分にできる限りのプレーをするつもりです」
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