万全の陣容で未知の“メリノールバスケ”を体現へ
男女各8チームのU18世代トップチームが、世代最強の称号を目指す「U18日清食品トップリーグ2026 ディビジョン1」。ここではその出場チームと注目プレーヤーを紹介していく。第1弾は、「U18日清食品トップリーグ2026入替戦」でインターハイ2025準優勝の日本航空北海道(北海道)を下し、初の出場を決めた四日市メリノール学院(三重県)とチームの要となる中嶋とわをピックアップする。
新チームは最高のスタートを切った。県新人戦を快勝して臨んだ2月の東海新人大会では、準決勝で岐阜女子(岐阜県)を下し、決勝では桜花学園(愛知県)と対戦。大接戦となった試合は、残り0.5秒に中嶋がレイアップをねじ込み、1点差で初優勝を決めた。翌3月の「U18日清食品トップリーグ2026入替戦」でも勝負強さを発揮して出場権を獲得。まさに上昇気流に乗る状況だったが、稲垣愛コーチは「自信にしていいけど、過去は過去」とくぎを刺したという。
「FIBA U17女子ワールドカップ」に出場した伊藤千寛(3年)をはじめ、小林蘭(2年)、安井穂香(1年)と各学年に軸となる選手がそろい、司令塔の中嶋がゲームメイクを担う。組織的なディフェンスからブレイクで止まらない展開こそが、チーム最大の武器だ。中嶋も「早い展開でのトランジションオフェンスやアグレッシブなディフェンスに注目してほしいです。また、最後まで諦めない粘り強さがメリノールの強みです」と胸を張る。加えて大きいのが、中高一貫で稲垣コーチの指導を受ける選手も多い点である。戦術面の理解度はもちろん、阿吽の呼吸での合わせなど、プラス面が多い。
先日のインターハイでは2回戦で惜敗となったものの、昨秋に前十字靱帯断裂の大ケガを負っていた刀根綺萌が復帰を果たし、存在感を発揮したことは大きな好材料だ。稲垣コーチが“エース”と期待を寄せる存在が戻ったことで、ついにチームは完全体となった。一発勝負のトーナメントとは異なる長期のリーグ戦について、稲垣コーチは「レベルの高い相手と戦い合えることで、自分たちの課題を浮き彫りにし、回収しながら成長していきたい」と語る。全国の強豪との連戦は、チームの組織力をより引き出す舞台であり、これまでに見たことのない“メリノールバスケ”も期待できるはずだ。
そのチームの中で、稲垣コーチをして“精神的支柱”と言わしめるのが中嶋である。中高一貫でプレーしてきた中嶋は、ミニバス・中学時代から卓越したテクニックが持ち味で、巧みなハンドリングと緩急のうまさでディフェンスを翻弄。予想外のパスで得点も演出する。今年はキャプテンとして仲間をけん引し、クラッチタイムの強さも備えている。その背景には同級生である刀根のケガも影響しており、「より自分が得点やアシストを頑張らなければと思っていました」と語るように、強い責任感が彼女をさらに成長させた。
初のリーグ戦に向けて、中嶋は「ガードとしてゲームコントロールをし、コート内外で常に前向きな声掛けをして、チームを鼓舞し続けていきたいです」と自身の役割を見据える。特に、中学時代から一度も勝てていないというインターハイ女王の京都精華学園(京都府)との対戦(9月27日)には並々ならぬ闘志を燃やしており、稲垣コーチも絶対的留学生への対策をキーポイントに挙げている。
「自分たちでつかみ取った舞台だからこそ、誰よりも強い気持ちを持って挑みたい。どのチームにも負けないエナジーとチーム力で優勝を目指して頑張ります」
力強い決意を口にするキャプテンを中心に、ついに万全のロスターが完成した四日市メリノール学院。「U18日清食品トップリーグ2026 ディビジョン1」の舞台でどんな旋風を巻き起こすのか、期待が高まる。
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