ダブルキャプテン──つまりキャプテンが2人いるチームはもはや特別ではなくなりました。星城(愛知県)もダブルキャプテンの古山結選手と韓柚奈選手の2人がチームを引っ張ります。
「U18日清食品トップリーグ ディビジョン2 グループD」に属する星城は、8月30日(日)に県立八千代(千葉県)と対戦しました。第1クォーターこそ攻守が噛み合いませんでしたが、第2クォーターを25-5と圧倒。立ち上がりに難はあれど、そこからは『堅守速攻』で勝利を引き寄せました。
星城はインターハイ予選の決勝で敗れ、インターハイ本戦への出場が叶いませんでした。古山選手と韓選手の2人はチームの総合力が足りなかったことを認め、それからチームとしての底上げに取り組んできたと言います。
「これまでは固定のメンバーで試合に出ることが多くて、そのメンバーが下がった時にチームが崩れたり、点差を縮められたりしていました。どのメンバーが出てもディフェンスの強度を落とさず、全員バスケをやれるようにしたいです」。古山選手がそう言えば、チームキャプテンとして仲間たちをまとめ上げる韓選手はこう続けます。「夏の遠征や練習試合では下級生を中心に起用したり、今までとは違ったチーム構成で戦ってきました。今回の『U18日清食品トップリーグ』では下級生も混ぜた体制で、全員が星城のバスケができるようにしていきたいです」
チームが掲げる堅守速攻に、鷲野鋭久コーチが求める空間認知や状況判断、パッシング、ディフェンスの変化など、バスケットボールのファンダメンタルと戦術の面白さを加えたスタイルでどこまでチーム力を積み上げられるか。そこではチームを引っ張るダブルキャプテンの成長も求められます。それは彼女たち自身も自覚しています。
古山選手は得点だけでなく、堅守速攻を体現する選手への成長を誓います。「ディフェンスやリバウンドでのボックスアウトが課題になので、オフェンスだけではなく自分がディフェンスでもチームを引っ張っていけるように、ディフェンスを特に頑張りたいです」
一方で韓選手はチーム全体をまとめる方に目を向けています。「速い展開のバスケをするこのチームで、私はプレーが遅くて速攻では力になれることがあまり多くないんですけど、下級生が出てきて慌てるような展開になった時に、上級生である私がオフェンスをゆっくりと作って落ち着かせられるようになりたいです」
県立八千代との試合でも、慌てるとまでは言わないまでも、相手に苦しめられる場面は後半になってもいくつかありました。そうした場面で古山選手がディフェンスで前線からプレッシャーをかけ、韓選手が落ち着いたプレーを見せることで、チームは苦しい展開を切り抜けました。
ゲームを通して出てきた課題にどう向き合って、次のゲームへの準備を進めるか。その試行錯誤は「U18日清食品トップリーグ」の価値であり、魅力でもあります。韓選手は今後の課題をこう言います。
「自分たちは堅守速攻を掲げていますが、速いバスケをしようとするあまり、考えずにシュートに行ってしまったり、1本しっかり攻撃を作らなきゃいけない時にスピードで攻めてしまい、自分たちでゲームバランスを崩してしまうところがあります。速く攻める部分とゆっくり攻める部分を、自分たちでもっと考えてできるようにしていきたいです」
堅守速攻を目指しながらも、決して単調なテンポにならず、流れを見定めながら一気に急流を作っていく。そうすることで堅守速攻のすごみは増していきます。2人のキャプテンが補完し合いながらチームの目指す『堅守速攻』の極みへ――。星城の挑戦はまだ始まったばかりです。
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