名古屋ダイヤモンドドルフィンズ U18はB.LEAGUEユースの名門ですが、今年は1、2年生だけの下級生チーム。今年からチームの指揮を執る小笠原真人ヘッドコーチは「あちこちに遠征に行ってはボコボコにやられていますが、その中でチームは成長しています。コートに入れば年齢は関係ないので、下級生チームであることを言い訳にせず、どの試合でも勝つことを目指します」と語り、「U18日清食品トップリーグ2026 ディビジョン2 グループE」でも勝利を目指します。
8月30日に行われた開幕戦の相手は近畿大学附属(大阪府)でした。立ち上がりは良いスペーシングを取り、バックカットの動きにピタリとパスを合わせる鮮やかな得点を連発して先手を取ります。こうして相手ディフェンスを翻弄して外が空くと、佐藤駿選手がクイックリリースの3Pシュートを決めていきました。
しかし、近畿大学付属も負けてはいません。名古屋D U18のボール運びに課題があることを見抜くと、そこに強烈なプレッシャーを仕掛けます。これに名古屋D U18は大苦戦。ボールを奪われはしなくてもフロントコートに運ぶまでに時間を使い、ショットクロックのない窮屈な攻めとなって勢いを失います。第2クォーターに逆転され、第3クォーターには突き放され、相手のタフな当たりに消耗していき、試合序盤の華麗なプレーが出せなくなりました。
キャプテンを務める佐藤選手は、「出だしは自分たちのバスケができましたが、試合が進むにつれて自分たちの弱さが出てしまいました」と59-73で敗れた試合を振り返ります。「個人としても前半はシュートタッチが良かったですが、後半に体力が落ちるとシュートがショートしたり、ドライブからのシュートも決めきれなかったりしました」
B.LEAGUEユースのチームは、戦術的に洗練された美しいバスケを展開する一方で、タフショットを決めきる力、リバウンドやルーズボールに飛び込む泥臭さでは高校バスケ部に一歩譲る──。世の中にそんな印象があることを佐藤選手は分かった上で、それを払拭することを誓います。ただ、この試合では近畿大学付属の力強さと泥臭さに屈しました。
「ユースと高校バスケを比べた時に、フィジカルや球際の部分でよりハッスルするのが高校バスケだというイメージがあって、実際にその通りだと思いますし、だからこそ自分たちも泥臭いプレーを率先してやらなければいけないと思っています。綺麗なバスケだけでは勝ちに繋がらないので、そういう時こそ自分がチームの中で一番にやるべきだと思っています」
この試合でも、コンタクトがある状態で放つタフショットを決める近畿大学付属と、決めきれない名古屋D U18の差が勝敗を分けました。「近畿大学付属はフィジカルの強いチームでしたが、留学生はいません。留学生がいるチームとの対戦でリバウンドがさらに苦しくなるのは間違いないので、それに対してどう戦うかを本当に考えなければいけないです」
ただ、これは小笠原ヘッドコーチにとっては織り込み済みの課題でした。「フィジカルという言葉で片付けるのは簡単ですが、実際に試合でやられる経験をして初めて分かるものがあります。コンタクトがある中でもシュートを決める練習をしているのに試合でやれないのは、それだけの強度での練習ができていなかったということです。次もまた同じ失敗を繰り返さないために、今回出た課題をどうやって次に繋げていくかをそれぞれが考えることが大事です」
この年代で1年の違いは相当大きく、下級生チームの名古屋D U18の選手たちは近畿大学付属に比べて身体の細さが目立ちました。ただ、Wリーグやユニバ代表での経験も豊富な小笠原ヘッドコーチは、フィジカルの課題にはじっくり向き合うつもりです。「筋肉だけを急に付けても肉離れなどのケガが増えます。まずはしっかり体幹を作って、バランスを取れるようになってから筋肉を付けていく。栄養、睡眠、練習時間を管理しながらやっていきます」
多くの課題が出た開幕戦ですが、収穫もありました。佐藤選手は3Pラインから一歩下がった位置からのディープスリーを決め、相手がチェックに来ていても迷わず打ちきる1本も決めており、夏の間に磨きを掛けた3Pシュートに手応えを得ていました。
「最近はトップチームに練習参加させてもらい、シュートのコツを教えてもらいました。自分がこの先やっていくにはシュートレンジを広げることが絶対に必要だし、寄せられてもブロックされないと判断すれば自信を持って打てるようになりました。この大会は普段はやらない高校のチームと対戦できる本当に良い機会です。今日は課題がたくさん出ましたが、後半の疲れた場面でもシュートを決めたり、チームが苦しい時に自分が託してもらえるような存在になれるように、これから修正していきます」
佐藤選手は、B.LEAGUEユースを代表してこの大会に出ているという責任感をこう語りました。「こういう試合に勝たないとB.LEAGUEユースの価値が上がっていきません。『ユースもすごい』と言ってもらえるように、それを他の誰かに任せるのではなく、『自分がB.LEAGUEユースの顔になる』という気持ちでチームを引っ張っていきます」
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