「U18日清食品トップリーグ2026 ディビジョン1」の第3週。兵庫県のグリーンアリーナ神戸を舞台に、大阪薫英女学院(大阪府)と岐阜女子(岐阜県)が激突しました。両者はこの夏に大阪府で開催されたインターハイの3回戦でも対戦し大阪薫英女学院が54-38で快勝。試合内容も序盤から大阪薫英女学院が2桁リードを奪って、そのままじわじわ差を広げる、力量差を感じる展開でした。
しかし、この試合は全く違った展開となります。インターハイ同様、序盤は大阪薫英女学院が8-0のランに成功し、第1クォーター残り2分の時点で20-8と2桁のリードを奪います。それでも、2年生5人をコートに送り出した岐阜女子が残りの2分間で#8 小嶋紗英選手(176cm/2年)や#12 信田琴和選手(175cm/2年)らの連続7得点で追い上げ。ディフェンスでもオンボール、オフボールの選手を問わず激しくプレッシャーをかけ、相手のミスを引き出し5点差とします。第2クォーターに入っても5〜7点差前後で試合が推移し、前半を終えて26-32。
後半に入っても、岐阜女子は強度の高いディフェンスと、ゴール下への合わせを中心とした戦いで食らい付きます。その起点となっていたのが、#5 小池夏歩選手(166cm/2年)と#9 小沢すみれ選手(163cm/2年)のガードデュオでした。特に小池選手は「絶対に負けたくない」と同級生のU17日本代表ガード#7 大槻佳子選手(164cm/2年)をしつこくマークし、オフェンスではメインハンドラーを小沢選手に託して、自身はまるでパワーフォワードのようにゴール下で体を張り、インサイドから得点を重ねます。9得点と、チーム最多6リバウンドというスタッツには「全部のポジションができるように、自分もどんどん得点に絡んでいけるように」(小池選手)という強い思いが込もっていました。
ガード2人に引っ張られたチームは、フォワード陣も含めて徐々に試合の流れを引き寄せ、第3クォーター残り3分36秒にこの試合初めてのリード(39-38)を奪ったのです。その後、再逆転を許して最後は49-57で敗れましたが、40分間奮闘し続けた戦いぶりには目を見張るものがありました。
「まず、インターハイでは出だしで相手のやりたいことをやられていたので、今回はポストの部分や松本さん(#4 松本璃音選手/161cm/3年)のシュートの部分を抑えようと試合に入りました。それでも最初は相手の勢いがすごくて止められていなかったんですけど、試合の中でどんどんアジャストできて、自分たちが止めるべきところを止められたのは良いところでした。ただ、最後は大阪薫英女学院さんに粘り強さで負けていたのかなと思います」
小池選手はこう、試合を総括しました。その上で、ケガ人が多い現状の中で好ゲームを展開できたことについては、「苦しい中でも今いるメンバーでこういう戦いができたので、自分たちにとっては良い方向に進んできていると思います」と、敗戦の中にも光を見いだしています。安江満夫コーチも敗れた事実には肩を落としつつも、「ディフェンスをもう一度しっかりと強化しよう、と。ディフェンスで戦うのがうちの戦い方なので、そこは崩さないでまた明日、明後日と頑張ること。結果は出ませんでしたが、本来のうちの戦い方はできたと思います」とチームの成長を実感している様子でした。
今年度の岐阜女子は即戦力の1年生が数多く入学し、上級生の出場機会は限られます。それでも、この試合は小池選手をはじめとした2年生が試合のトーンをセットし、1年生を引っ張りながらチームを支えていました。後輩たちがやりやすいような環境を整える──その考えは、小池選手が1年生だった昨年度の3年生の影響が大きいと言います。
「自分は1年生の頃から試合に出させてもらっていて、そのときの3年生だった三宅香奈さん(早稲田大学)や杉浦結菜さん(デンソー アイリス)が下級生にやりやすいようにアドバイスをくれて、ずっと背中を押してくれていました。そういう環境を自分たちも今の1年生に作ってあげようと思って、コートの中でしっかりコミュニケーションを取るようにしています」
後輩を思っての環境作りも、ディフェンシブな伝統のバスケットボールスタイルとともにしっかりと継承されているわけです。
「U18日清食品トップリーグ2026 ディビジョン1」でここまで3連敗と悔しい試合が続いている岐阜女子。明日は今大会初勝利を目指して精華女子(福岡県)との対戦です。小池選手は「今日は試合の入り出しが悪かったので、試合の入りの得点の差をなくすように徹底していきたいと思います」と、気持ちを新たにしました。
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