興南(沖縄県)は昨年に8年ぶりのウインターカップ出場、今年は9年ぶりのインターハイ出場を果たした急成長中のチームです。201cmのフォロンショ イヤヌオルワサムエル選手、200cmのオモメジ イフェオルワオルワペルミ選手という留学生プレーヤーがチームに足りない高さを補いますが、2人とも筋肉の鎧に覆われたタイプではなく、機動力があって走れるタイプ。留学生に合わせることで日本人選手が持つ沖縄らしいスピードやスキルを消すのではなく、チームのリズムに留学生が乗ってプレーできることが、強さのベースになっています。
キャプテンにしてポイントガードを務める幸地秀永琉選手は同じ3年生の留学生コンビについて「2人とも気持ちが強いのでコミュニケーションの部分で最初は苦労もありましたが、チームとして噛み合ってきた感覚があります」と手応えを語ります。「2人とも日本語がだいぶ上手になってきたし、ご飯を食べながら普通にアニメの話で盛り上がったりして、バスケ以外の時に仲良くなることで、コートでのコミュニケーションも良くなっていると思います」
沖縄らしいバスケと留学生の高さと強さ、それぞれの強みを損なわないまま融合させるのは、司令塔としての幸地選手の腕の見せどころ。「留学生の強さを生かす意識はありますが、今のチームは2番、3番ポジションの選手が得点への気持ちを強く持っているので、その2人が走れるのなら優先してパスを出し、ミスマッチができた時に留学生にボールを預けて勝負させる。そうすることで留学生頼りではなく、僕らも強気のプレーが出せます」
スモールフォワードの前里レブロン宙選手は、強気のアタックで得点を奪う興南のキープレーヤーです。幸地選手とは幼稚園から一緒にバスケをしている仲で、「本当に気持ちが強くて、練習でも試合でも『どんどんボールをくれ』というタイプで、特に2年生から3年生にかけてスタートになったことで責任感が増しています」と、頼れる仲間への信頼を語ります。
ボールを走らせ、チームを動かすことを意識しながら、幸地選手自身のスピードを生かすことも常に選択肢に入っています。と言うのも、幸地選手は身長155cmとコート内でも一際小柄で、「小さい分、ドリブルのスキルやスピードはずっと練習してきて自信があります。そこで違いを出さなきゃいけないと思っています」と彼は言います。
155cmの身長をマイナスにとらえるのではなく、むしろ小さいからこそ重心が低く、かつ素早く動ける部分を武器だと自負しており、「ただスピードで行くだけではなく、その一歩を低くドライブすることで相手が止めづらいと思っています」という、ディフェンスの脇をかいくぐるような突破を見せます。トップスピードでも精度の落ちないハンドリングも合わせて『沖縄らしい』プレーを体現します。
9月26日(土)には強豪、中部大学第一(愛知県)と対戦。「インターハイで北陸(福井県)に負けた後、全国上位の攻守の強度でも戦えるようにディフェンスから鍛え直してきました。それがどこまで通用するか、全力でぶつかって試したい気持ちでした」という試合は58-94の完敗に終わりました。攻めでは幸地選手を起点にチャンスは作っても、相手のプレッシャーに邪魔されてシュートを決められず、ディフェンスでは相手をタフショットに追い込んでもセカンドチャンスから失点するなど、「戦えてはいるけど勝てない」という展開になりました。
それでも、夏から確実にチームがレベルアップしていることが確認できたという点は収穫です。幸地選手も「興南はディフェンスのチームです。そこでチームとして頑張れたのは良かったところです」と、一番やるべきことを果たせた手応えは得ていました。
幸地選手自身、オフェンスでは小ささを武器にしている自信がありますが、ディフェンスは今まさに成長しているところ。小兵ガードであっても気持ちで負けず、瞬発力を生かして相手のドライブのコースに先に入って胸で止める、サイズのミスマッチでも身体全体を使って押し負けない、日本代表の河村勇輝選手を思わせる『攻めのディフェンス』を会得しつつあり、試合のたびに「守れる」という自信を深めています。
「河村選手を意識しているわけではありませんが、やっぱり自分がポイントガードとして一番やられて嫌なのは、正面に入られて激しく守られることなので、自分がそういうディフェンスで相手を嫌がらせよう思っています」と幸地選手は言います。
「井上(公男)コーチはディフェンスを教えるのがすごく上手いですし、ウエイトも頑張ってきました。ディフェンスができない選手は、このチームでスタメンでは出れません。2年生の途中でスタートになれたのも、ドリブルができるからじゃなくディフェンスで頑張れる選手になったからだと思います。小さいことを言い訳にせず、ディフェンスから入るバスケを自分が引っ張るつもりでやっています」
中部大学第一に負けたのは悔しい結果でしたが、その経験が新たな成長に繋がります。「沖縄の他のチームはこの経験ができていません。今日ここで体験したフィジカルの強さ、強度の強さを持ち帰って生かすようにします」と幸地選手は意気込みます。翌日は慶誠(熊本県)に勝利し、これで「U18日清食品トップリーグ2026 ディビジョン2 グループH」開幕から2勝1敗と好スタートとなりました。全国の強豪に自分たちのバスケをぶつけながら、興南は急成長を続けています。
▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽
「U18日清食品トップリーグ2026 ディビジョン2」 は、チケットのご購入・お申込なく、どなたでもご観戦いただけます。ぜひ会場で熱い応援をお届けください!
「U18日清食品トップリーグ2026 ディビジョン2」競技日程
※「U18日清食品トップリーグ2026 ディビジョン1」のチケットについては、チケット概要の通り、ご購入・お申込(中学生以下は無料)を受付しています。JBA LINE公式アカウントを、お友だち追加してチケットをご購入・お申込ください。また、日本中を “沸かす” U18世代国内最高峰の戦いを放送・配信でもご観戦ください。
「U18日清食品トップリーグ2026 ディビジョン1」放送・配信情報
この記事をシェアする