県立能代科学技術(秋田県)が「U18日清食品トップリーグ2026 ディビジョン2 グループA」の3戦目にして初勝利を挙げました。しかも、その日は受験などでチームキャプテンの金隼輝選手、スコアラーの信太虹輝選手と松田来翔選手の合わせて3人の主力を欠いていました。
チームキャプテンが不在の中、ゲームキャプテンを務めた大嶋遥佳選手は80-65で勝利した県立盛岡工業(岩手県)戦を、「序盤は流れがあまりつかめなくて重たい空気でしたが、後半からはゾーンアタックを成功させたり、少しずつトランジションの速い流れで自分たちの空気に持っていけたことがとても良かったです」と振り返ります。
最初の2試合は相手の長身選手に苦しめられました。県立能代科学技術にも190cmを超す選手はいるのですが、まだまだ経験の浅い1年生。県立盛岡工業戦でも第1クォーターでファウルトラブルに陥るなど不安定さを露呈しながらも、3年生の大嶋選手や、2年生ながら主力として活躍している選手がしっかりサポートし、勝利に結び付けました。
大嶋選手はそれこそが「U18日清食品トップリーグ2026 ディビジョン2 グループA」でのテーマだと言います。「チームとしては3年生が少ないということもあって、今後の戦力になってくる1、2年生のステップアップの過程を、自分たち3年生がサポートして、みんなで高め合っていける大会にしたいと話して、今大会に取り組んでいます」
もちろん、彼ら3年生が後輩たちのためだけにプレーしているわけではありません。普段はシックスマンとしてベンチからスタートする大嶋選手ですが、この日は主力3名を欠く状況でスターターを務めました。
決して派手なプレーをするタイプではなく、また自らボールを要求することもありません。むしろ淡々とプレーしながら、しかし状況に応じて打つミドルレンジのジャンプシュートは確率が高く、今シーズンの初勝利にしっかりと貢献していました。
大嶋選手自身も「自分はチームの1番手、2番手の得点源ではありません」と認めつつ、「でも、得点が必要な時は必ず来るので、そこで得点源の選手がマークされていたら、自分が得点を取れるところを見せていきたいし、『U18日清食品トップリーグ2026』では特に得点力のところで自分の力を発揮していきたいと思っています」と自信をのぞかせました。
大嶋選手が貢献できるのは得点面だけではありません。長谷川聡コーチが「我々大人ともしっかりコミュニケーションが取れるし、チームで困ったことがあれば、きちんと聞きに来られる選手」と評する大嶋選手は、チームのまとめ役でもあります。キャプテン不在のこの日も大嶋選手が下級生たちを精神面で引っ張っていました。
チーム内でのコミュニケーションの大切さを、大嶋選手はこう語ります。「今の3年生は1年生の時からもずっと主力で出ている選手が多く、経験値があります。だから自分がこれまで経験してきたことや、ベンチで見ていて気付いたことを伝えるのは大事だと思っていますし、試合中にコミュニケーションを取ることで、チームの重たい空気を変えられるように努力しています」
「3年生の中では『話し合おう』が一つの目標になっています。上級生が話し合わないとチームが上手くいかないのを見てきたので、とにかくチーム内でしゃべったり、ゲームの中で少しでも自分たちが良くないなと思うことがあったら常に言い合うようにはしています」
得意のジャンプシュートを打つことも、チーム内でしっかり話し合うことも、すべてはチームの勝利のため。キャプテンがいなくても、2人の得点源を欠いても、チームとしてやるべきことは変わりません。大嶋選手のパフォーマンスは、まさに今年の県立能代科学技術を象徴するものでした。
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